「軍事変革」の嵐が吹き荒れるなか、人々は空母を「海の恐竜」とみなし、必然的に淘汰されると考えている。ミサイルや精密誘導兵器が、空母と同じ効果を発揮するというのだ。米ナショナル・インタレスト誌(電子版)が伝えた。
しかし多くの国(特にアジア諸国)が、空母の潜在的な価値に気付こうとしている。アジア諸国のうち固定翼機を搭載できる大型空母を保有しているのは中国とインドのみだが、日本や韓国など新たな国がすぐにでもその仲間入りを果たす可能性がある。
中国本土で建造される初の国産空母が、試験航行を行った。この空母の満載排水量は約7万トンで、48機を艦載できる。中国初の空母「遼寧艦」と比べると、大きく進歩している。
インドも重さ4万5000トンの空母「ヴィクラマーディティヤ」(元はロシア海軍の「アドミラル・ゴルシコフ」で、2004年にインドに売却されてから大規模な改造が行われている)を保有している。さらに重要なことは、インドも自国の空母「ヴィクラント」を建造していることだ。同空母は2020年に使用開始される見通しだ。
制限はあるが、アジア諸国が保有する空母が増えている。空母の数、能力、保有国のすべてが増加している。中国とインドはさらに多くの空母を建造する予定だ。インドは少なくとも3隻保有しようとしており、中国は6隻建造する可能性がある。
同じく重要なことに、少なくともアジア太平洋諸国のうち2カ国(日本と韓国)が、アジアの空母保有国の仲間入りを検討している。日韓両国は現在、大型甲板を持つ攻撃艦(日本は「いずも」、韓国は「独島」)を保有している。これらの戦艦は現時点ではヘリしか使用できないが、固定翼機を搭載する小型空母になれる。
日韓両国は短距離離陸、垂直着陸版の統合打撃戦闘機「F-35B」の導入を検討している。日本のいずもと韓国の独島には、F-35Bを艦載できる十分な長さの飛行甲板がある。
他の国もすぐに加入する可能性がある。豪州はキャンベラ級強襲揚陸艦2隻を導入した。これはスペイン海軍の強襲揚陸艦「フアン・カルロス1世」に酷似している。豪州はフアン・カルロス1世のスキージャンプ型のデザインを留めており、固定翼機搭載型に速やかに改造できる。
情報によると、シンガポールもF-35Bの導入を検討しており、同国が建造中の新型揚陸艦に艦載できるという。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2018年1月11日