日本主要銀行、中国のQR決済に追随

日本主要銀行、中国のQR決済に追随。三菱UFJ、みずほFG、三井住友FGはスマートフォン(スマホ)決済で連携する。支払時に使うQRコードの規格を統一し、2019年度の実用化を目指す…

タグ:銀行 決済 連携 QR

発信時間:2018-03-05 10:34:40 | チャイナネット | 編集者にメールを送る


 

 三菱UFJ、みずほFG、三井住友FGはスマートフォン(スマホ)決済で連携する。支払時に使うQRコードの規格を統一し、2019年度の実用化を目指す。現金をモノやサービスの売り買いに使わないキャッシュレス化が加速し、銀行業務の効率化につながる見込み。QR決済は中国が先行しており、ようやく日本も追随する体制が整う。日本経済新聞(電子版)が2月28日に伝えた。

 

 3メガ銀は銀行間でQRコードの規格が乱立しないようにするため、3月末までに具体的な連携策を決める。開発費用は数十億円程度になる見込み。規格統一へ共同出資のシステム会社の設立も検討中。ほかの大手行や地方銀行にも参加を呼びかける方針で、3メガ銀の決済システムが日本全国共通の基盤になる可能性がある。

 

 QRコードを使った決済が日本で浸透すれば、利用者個人は現金を持ち歩かずに済む。コンビニやスーパーの店頭でスマホでQRコードを読み取ると、銀行を利用する個人の口座から代金を自動的に引き落とせる。QRコードは紙に印刷したり、スマホやタブレット端末に表示したりして使う。小売店など加盟店の導入経費も軽く済む。

 

 QRコードは対話アプリLINEの「LINEペイ」などでも使われ、日本最大手の通信。であるNTTドコモも今年4月、QRコードを使った決済サービスを始める。

 

 個人の利便性向上とともに、銀行のコスト削減につながる面も大きい。ボストン・コンサルティング・グループの推計によると、日本の現金決済の比率は65%で、先進国の平均の2倍だ。輸送費など現金決済にかかる費用は年2兆円とされる。

 

 日本銀行(中央銀行)のマイナス金利政策で、メガ銀が国内で得る利益は減少が続く。業務効率化で従業員数を減らす構造改革は急務だ。みずほFGは2026年度までにパートを含む全従業員の4分の1に当たる1.9万人を減らす予定だ。現金を使わない決済が増えれば、預金引き出しや振り込みのための窓口担当者やATMの台数も減らせる。

 

 民間主要行による電子マネーが普及するスウェーデンでは、現金を受け付けない支店が増え、店舗に必要な従業員が減った。ある大手行では300億円程度かかっていた現金の取扱費用が8−9割削減できたという。

 

 決済データが蓄積すれば、消費動向が把握できて商品開発に使えるなど、新たなビジネスにつながるとの期待もある。

 

 3メガ銀はデジタル通貨の開発を急いでいる。通貨のシステムを共同開発する方向で調整したが、まずはQR決済の統一で協調することにした。当面、デジタル通貨の開発は各行で手掛ける方針だ。デジタル通貨が実現すれば、個人間の決済などが可能になる。送金の手数料も安くなる。

 

「中国網日本語版(チャイナネット)」2018年3月5日  

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