妻たちの怒り
「フラリーマン」たちの発言に、妻たちはご立腹の様子で、「夜10時に、私が子供をお風呂に入れて、寝かしつけると、図ったかのように夫が帰ってくる。そんな時は、本当に腹立たしい」、「毎朝、早く起きてご飯を作ったり、子供の弁当を作ったりとバタバタしている。学校に行く子供を見送るとき、夫がのんびりと新聞を読んでいる姿を見ると、本当に怒りたくなる……」などと、不満を爆発させている。
ある看護師の妻は、夫について、「私は夜勤で、眠たくてたまらないのに、子供の世話をしている時に、あの人は自分が寝ることしか考えていない。夫が熟睡している姿を見ると、本当に殺してやりたくなる」とおかんむりだ。
現在、「熟年離婚」を選ぶ女性も増えている。
「熟年離婚」が増えている理由について、夫婦の気持ちが離れ、互いへの思いが冷めてしまうことが理由と言われている。若い時は一生懸命仕事に打ち込む日本の男性は、退職すると毎日何もすることがなく、暇をもてあまし、家庭では「粗大ごみ」と揶揄される。加えて、離婚しても年金分割によって、妻も年金を受け取ることができるため、お金の心配をする必要もなく、悩むことなく「熟年離婚」を選択する女性もいる。
16年4月、「夫に死んでほしい妻たち」という本が発売され、日本の女性の間で大きな話題となった。ある女性医師の集会では、多くの人たちが同書の作者に「夫に死んでほしい妻たち」というテーマの講演を行ってもらいたいとしていた。
文句を言うのではなく自分を変えようとする男性も
現代の日本社会では、全体的に見ると、依然として仕事の内容は性別で決められる。しかし、女性の仕事に対する意欲が高まり、社会でも女性が活躍することが期待されるようになってきており、家庭と仕事を両立せざるをえない女性が増えている。このような状況下では、男性も家事や育児を担わなければならない。それにより、不満で一杯になってしまうという男性も増える。
家庭に対する不満だけでなく、女性びいきの社会に不満を抱いている男性もいる。映画館には女性専用席があり、地下鉄には女性専用車両があり、メンズ用品は8階より上にしか売っていないデパートもある。そのため、「差別されている」と感じる男性もいる。
一方で、退職後に離婚してほしいと言われ、悲惨な老後を送るのを避けるために、妻との良い関係を取り戻そうと、一生懸命頑張っている男性もいる。
結婚後はずっと専業主婦という吉岡さん(65)は、家事と子供に自身の全てを捧げてきたにもかかわらず、誕生日や結婚記念日に対して夫は無関心で、プレゼントを贈ってくれたことは一度もなく、夫への不満が爆発寸前となっていた。しかし、夫はそのことに気付き、退職後は料理教室に通い始め、家事も学ぶようになった。そのおかげで、今では、料理、掃除、ゴミ捨て、買い物など、ほとんどの家事をなんでもこなせるようになった。そのため、吉岡さんは、別の新しいことにチャレンジしたり、時々旅行に行く余裕もできるようになった。夫も家事をすることで、妻の大変さを理解し、妻を労わるようになったという。(編集KN)
「人民網日本語版」2018年3月27日