品質管理者が不足 メイド・イン・ジャパンの信頼を損ねる

品質管理者が不足 メイド・イン・ジャパンの信頼を損ねる。日本社会では近年、人材が不足しており、企業が大きな危機感をつのらせている…

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発信時間:2018-05-03 14:44:16 | チャイナネット | 編集者にメールを送る


 日本社会では近年、人材が不足しており、企業が大きな危機感をつのらせている。日本経済新聞が発表したデータによると、2017年12月時点の日本の品質管理経験者の求人倍率は1.35倍で、品質管理者が不足している。


 いわゆる品質管理者とは、品質管理検定に合格している、優れたリスク管理経験、監察能力、意思疎通能力を持つ人材のことだ。日本の食品、衣料品、自動車、原材料などの製造業界において、品質管理者は欠かせない存在だ。


 ところが近年、日本企業の検査データ改ざんなどのスキャンダルが多発しており、日産自動車や神戸製鋼所などの品質管理のスキャンダルが明るみに出ている。日本科学技術連盟は読売新聞のインタビューに応じた際に、「高度経済成長期には、一線で活躍する品質管理の専門家がいたが、今や60代になり引退している人材が多い。企業の品質管理部門も、後継者育成の重要性を意識していない」と指摘した。NHKも「前の世代の品質管理者が引退すると、ゆとり教育で育った若い世代はプロとしての意識を持たなくなった。これにより不正行為が伝染病のように、各業界で蔓延している」と分析した。


 品質管理者の不足は、メイド・イン・ジャパンの信頼維持の妨げになりうる。日本社会もこの問題を意識していないわけではない。経済産業省は発表した最新の「ものづくり産業における人材育成に関する現状と課題」の中で、中小企業と大企業の8割ほどが品質管理者の不足を感じているとした。東芝グループは同問題を解消するため、海外からの人材募集を諦め、社内での人材育成を始めている。トヨタ自動車も出荷検査の品質管理者を重点的に育成している。JR東日本はAIにより不足を補うことを検討しており、2020年までに実現する見通しだ。


 朝日新聞によると、品質管理者の不足の他にも、2020年冬季五輪の警備員約20万人が不足している。さらに高齢化が進み、介護職員の不足も日本社会で常に提起される問題になっている。


「中国網日本語版(チャイナネット)」2018年5月3日  

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