中日両国 > 保護貿易主義の「包囲網」を構築、米国に歯向かう日本
保護貿易主義の「包囲網」を構築、米国に歯向かう日本。
タグ：保護貿易主義 RCEP
カナダ政府は7月1日より、総額約126億ドルの米国製品に報復関税を導入した。これはカナダの第二次大戦後で最も過激な貿易報復行動だ。カナダのフリーランド外相は「歯には歯を」と述べた。「事態をエスカレートさせないが、絶対に後退しない」。トランプ政権は「簡単に勝てる」と称していたが、各国に仕掛けた貿易戦争でまだ1つも勝利を収めておらず、むしろ米国企業が続々と「痛み」を訴えている。ハーレーダビッドソンがEUによる報復関税を回避するため生産ラインを海外に移転すると表明すると、米自動車大手のゼネラル・モーターズ（GM）もトランプ氏に「貿易戦争は米国の自動車産業に重傷を負わせる可能性がある」と警告した。
EUやメキシコ、さらにはカナダやインドなど、国力の強弱を問わず「絶対に譲歩しない」「対等の反撃」が、国際社会のトランプ氏に対する普遍的な反応となっている。米国に腰を低くしてきた日本も最近、米国のわがままぶりに耐えられなくなってきている。日本の安倍晋三首相は1日、東アジア地域包括的経済連携（RCEP）の閣僚会合で、米国の保護貿易主義について異例の批判を行った。朝日新聞は、日本も米国の保護貿易主義に対する「包囲網」に加わろうとしていると伝えた。
トランプ氏が発動した貿易戦争について、国際社会は「譲歩もせず軽率にエスカレートもさせない」という普遍的な態度を示している。「EUはすべての保護主義に強く反発する必要がある」先ほど閉幕したEU首脳会議で、EU各国首脳は採択された決議の中で、このように記した。各国首脳は米国製品に対する報復関税の導入を再び完全に支持した。フランスのマクロン大統領は「欧州の利益は世界貿易の多国間主義の中で守られなければならない」と述べた。リトアニアのグリバウスカイテ大統領は「歯には歯を」の原則を強調し、貿易戦争がエスカレートすれば双方に損失が出ると警告した。
独WirtschaftsWoche誌は1日「アジアで最も緊密な同盟国が、初めて米国を批判した。トランプ政権は最近、輸入車に追加関税を導入すると脅迫を続けているが、主にドイツと日本に矛先を向けている。米国のアジアにおける最も親密な同盟国である日本は、輸入車に追加関税を導入すれば壊滅的な結果になると警告した。日本メーカーの米国工場で勤務する150万人に深刻な影響が及ぶというのだ」と報じた。日本政府は6月29日に意見書を公開した。意見書は、米国の保護貿易主義は「世界の自由貿易体制に対する深刻な妨害」であり、「世界経済に破壊的な影響を及ぼす」とした。
米国の保護貿易主義に対応するため、日本はアジアで自由貿易協定を積極的に推進している。日本、中国、ASEAN諸国など16カ国が参加する東アジア地域包括的経済連携（RCEP）の閣僚会合が1日、東京で開かれた。RCEP閣僚会合がASEAN以外で開かれるのは今回が初。産経新聞によると、RCEPは米国が離脱した環太平洋経済連携協定（TPP）の代わりになるものだ。これまでは日本が貿易ルールに厳しい条件を突きつけていたため、交渉は棚上げの状態になっていた。ところが最近になり米国が各国と貿易摩擦を激化させているため、日本の外交筋は「RCEP交渉が妥結する可能性が高まっている」と述べた。NHKは1日、安倍首相が1日のRCEP閣僚会合で、米国の保護貿易主義について「保護主義への懸念がエスカレートするなか、アジアが一致団結し自由貿易の旗を掲げることができるかが、世界から注目されている」と発言したと報じた。
朝日新聞は、日本も米国の保護貿易主義に対する「包囲網」に加わろうとしていると伝えた。RCEPを推進するほか、日本はCPTPPに多くの国を招こうとしている。また日本とEUの自由貿易協定の交渉も進められている。日本政府は各国と積極的に自由貿易枠組みを拡大し、米国の保護貿易主義に対する「包囲網」の構築を急いでいる。
「中国網日本語版（チャイナネット）」2018年7月2日
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