日本は米国製の先進的なレーダーを輸入し、地上配備型ミサイル迎撃システム「イージス・アショア」に用いることを検討中だ。早ければ来週中にも、導入する具体的なレーダーを決定する。消息筋が29日に明かした。日本側は、この巨額の注文を米国への「ビッグなプレゼント」と考えており、日米貿易摩擦の解消につなげようとしている。
【ビッグなプレゼント】
日本の当局者3人はロイター通信の記者に、次のように話した。日本政府はレイセオン製の「SPY-6」、ボーイング製の「LRDR」(Long Range Discrimination Radar)という2つの選択肢に絞っており、早ければ7月2日にもどちらを調達するかを決定する可能性がある。
同3人は日本政府から武器調達の情報発表の許可を得ておらず、氏名の公表を拒否した。
日本政府は昨年12月、米国からイージス・アショアを2基導入し、2023年頃に使用開始することを閣議決定した。今回の調達を検討しているレーダーは、イージス・アショアとセットで使用される。
ある日本の当局者は、2基のイージス・アショアに高額の先進的なレーダーを合わせれば、「大規模な発注」になるとしている。日本の防衛当局者は先ほど、2基のイージス・アショアの導入で約20億ドルの費用がかかるが、これにSPY-6もしくはLRDRを加えれば、費用は少なくとも2倍に膨らむと推算した。
この日本の当局者は「ドナルド・トランプ大統領にとって、これは大きなプレゼントだ。日米貿易摩擦の解消につながることを期待する」と話した。