アニメ原画特別展示会「一本の鉛筆から生まれた世界」会場の様子(撮影・鐘欣)。
ディズニーアニメや日本アニメの原画とセル画約400点が今年21日から、北京の国家典籍博物館で初めて展示されている。同展示会では、神秘的なアニメの世界がどのように「1本の鉛筆」から生まれたのかを知ることができる。中国新聞網が報じた。
アニメ原画特別展示会「一本の鉛筆から生まれた世界」が23日、報道陣向けに公開された。会場では、ミッキーマウスがこの世界に「誕生した」時の鉛筆手書き原画のほか、「白雪姫」、「ピノキオ」、「バンビ」、「アリス・イン・ワンダーランド」、「ピーター・パン」、「わんわん物語」、「眠れる森の美女」など1939-95年に誕生したディズニーアニメの原画のレプリカと原画、セル画なども展示されている。また、日本アニメファンは、「ドラゴンボール」や「ONE PIECE」など、ここ30年世界で数億人のファンを抱える超大ヒット作品となってきた日本アニメの手書き原画、セル画などを間近に見ることができる。
スタッフによると、セル画は透明シートに描かれる絵で、セルアニメ製作過程において用いられる。セルを使った重ね合わせが用いられたのは米国が世界初で、その後日本でも採用され、アニメ業界で普及した。その後、デジタル製作が普及され、セル画を使用することはなくなった。そのため、セル画はアニメ製作の舞台から少しずつ姿を消し、今では過去のものとなっている。
同展示会では、「シティーハンター」、「名探偵コナン」、「鉄腕アトム」などの原画やセル画も展示されている。また、ウォルト・ディズニー氏の貴重な直筆サインやウォルト・ディズニー・スタジオで30年代にアニメーターとして活動していたVaytch Robin氏のコレクションや作品84点も展示されている。それら84点はRobin氏の娘Marianne Robinさんの提供だ。
同展示会では、アニメの誕生のプロセスを来場者がじっくりと体験できるコーナーがあるのは注目に値する。そこには、30年代にディズニーのアニメーターたちが仕事をしていたスタジオが忠実に再現されており、来場者はセル画を使ったアニメ製作を体験したり、製作装置をカメラに収めたり、名作アニメを鑑賞したりすることができる。
同特別展示会は10月14日まで開催されている。(編集KN)