90年代留学生の特徴は個性が鮮明
東京大学の大学院を卒業し、情報理工学博士学位を取得した魏大比さんは日本で中国人留学生向けの予備校「名校志向塾」を設立した。講師で経営者の魏大比さんは、90年代生まれの留学生の最大の特徴は個性が鮮明であることだと見ている。
魏大比さんは、「ここ数年、日本文化を学びたいと考える若い学生は多い。彼らは芸術、美術、舞台演出、アニメなど個性的な分野を選び、私たち世代と全く異なる。多くの90年代生まれの人が、よい大学に入ることが目標ではなく、人生の追求または理想を実現させることこそが最終目的だと考えている」と話す。
中国人留学生が4割占める
海外の留学生数を見てわかるとおり、中国で海外留学は大衆化している。日本の学生支援機関の統計によると、2017年5月時点で、日本で生活する外国人留学生は約24万人、うち中国人留学生は41.2%を占め、約10万人に増加した。また、留学生の年齢も低下し続けている。
改革開放以来、中国の経済と社会は大きく変化し、この巨大な変化は留学生にも大きな影響を与えた。そのため、90年代生まれと2000年代生まれの留学目的も以前と大きく異なる。
2017年3月10日、東京大学は合格者を発表し、趙鼎涵さんは優秀な成績で合格した。2015年末、高校3年生だった趙鼎涵さんは日本留学を決意し、日本の大学の資料を集めた。彼は興味のある国際関係学部を中心に探し、迷うことなく国際関係と政治学の分野で世界一流の東京大学を受験することにした。
日本語学校で準備し、趙鼎涵さんは2016年6月に738点という高得点で日本留学試験(EJU)に合格し、7月から東京大学の受験勉強に全力を注いだ。成績発表までの4カ月間、趙鼎涵さんは筆記試験だけでなく、小論文と面接の練習にも懸命に励んだ。その間、困惑と不安に襲われたという彼は、「両親と教師のサポートがなければ、合格していなかった」と話す。