生存の道の模索から豊富な経験の蓄積
趙添さんは2013年に日本の電子専門学校に留学した典型的な「理系男子」である。
彼は、学校の就職率が95%に達するため、就職に不安はなかったと話す。日本の職場環境をよく知るため、彼はアルバイトで日本社会に溶け込むことが重要だと考えた。
趙添さんは、留学生が自立するにはある程度の経験が必要で、金銭面で家に頼っていてはいけないと考える。「アルバイトで稼いだお金を全て生活費にあてるのでなく、学費の一部にすれば、家の負担を軽減できる。アルバイトは日本の職場環境と社会への適応を助けることができて一石二鳥」と趙添さん。
将来の目標について、趙添さんは「外国人が少ないこの学校でしっかりと勉強し、自分の能力を高めたい。今年の就職活動を基礎に勉強に励み、日本の大手IT企業に就職できればよい」と期待を寄せる。
汪正亮さんは来日して3年になる。東京の日本語学校の留学生として来日して1年足らずで起業し、「正亮貿易JAPAN」の会長になった。
卒業せずに起業した理由について、汪正亮さんは「中国で大学を卒業し、大学院に行きたいと思って来日したが、起業のチャンスが訪れ、挑戦してみた。日本市場は大きく、特にここ数年、貿易代行や観光の分野でチャンスが増えた。そのため、学業を諦めて起業することにした」と話した。
池袋にある本社はここ数年、発展し続けている。現在の業務は貿易代行のほか、プチ整形、富裕者向けの旅行代理店なども行う。
汪正亮さんは、「中国で日本市場向けニーズは非常に大きい。日本の商品に興味があるだけでなく、日本をより深く理解したい旅行者も増加し続けている。これらの旅行者はある程度の社会的地位を有するため、彼らの各種のニーズを満たし、満足してもらえるサービスを提供する必要がある。中国の人たちに私たちのことをより理解してもらい、窓口として日本大使のような存在になりたい」と話す。
80年代生まれの講師の魏大比さんは、「なんとなく勉強を始めても、日本に来て心変わりし、勉強に励んでもらいたい」と、日本に留学する学生たちに期待を寄せている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2018年8月4日