謝氏は「条約の精神を発揚し、友好協力を掘り下げ、中日関係の長期的で健全かつ安定的な発展を推進する」と題した基調報告の中で、条約締結40年に渡る中日関係の発展の軌跡を、次のように分かりやすく説明した。国家間は「和すれば則ち共に栄え、争えば共に損をする」であり、隣国間ならばなおさらだ。友好協力の掘り下げ、互恵とウィンウィンの促進は常に、中日関係を絶えず前向きに発展させる根本的な手段だ。世界に目を向けると、現在の世界は新たな大発展・大変革・大調整を迎えている。中日関係はこれまでの流れを引き継ぎ今後に向けて展開する歴史的節目にあり、重大な発展のチャンスを迎えている。この情勢を受け、我々は高所から遠方を眺めなければならない。中日協力の発展の重要性を深く認識する重要性が、これまでのいかなる時よりも際立っている。中日関係回復の良好な発展が両国民に福をもたらすばかりか、アジアと世界に恵をもたらすことを深く認識する。この情勢を受け、我々は正確に時代の流れを把握しなければならない。相手国の発展の大チャンスを利用し合い、共に向き合い歩み寄り、両国間系の平和・友好・協力・ウィンウィンの新たな航路を共に切り拓く。
謝氏は、「中日両国は共に課題を迎え、共に責任を負うことを堅持することで、初めて地域の協力にプラスのエネルギーを注ぎ込むことができる。共に使命を担い、流れに乗って行動することを堅持することで、初めて世界の発展に新たな貢献を成し遂げることができる。ウィンウィンの理念を堅持し、共に向き合い歩み寄ることで、初めて二国間関係を長期的に安定させることができる」と指摘した。また中日の協力掘り下げ、共同発展、アジアと世界への貢献について、次の3つの観点を示した。(1)課題を共に迎え共に責任を負い、東アジア地域包括的経済連携(RCEP)の交渉を加速し、多国間協力枠組みの構築を中心とし、地域の協力・ウィンウィンの新局面を切り拓く。(2)共に使命を担い流れに乗って行動し、中日の「一帯一路」(シルクロード経済ベルト、21世紀海上シルクロード)国際協力の新空間を切り拓くことを契機とし、アジア運命共同体、人類運命共同体の構築を推進する。(3)共に向き合い歩み寄り、各種措置を同時に打ち出し、協力とウィンウィンの新型国家関係の構築を目標とし、中日関係の長期的かつ健全で安定的な発展を推進する。
鳩山氏は「未来を見据え、真の日中友好を実現する」と題した基調演説の中で、「現在の世界の過度なナショナリズムを背景とし、周辺諸国との対話と連携を特に提唱すべきだ。地域主義こそが、問題を解消する良策だ。そのため日中韓3カ国を中心とする東アジア共同体を構築し、友愛の精神を根本とし、経済・貿易・金融から教育・文化・スポーツ・医療・福祉・環境・エネルギー、さらには安全保障の共同体を実現することで、初めて地域平和・友好の発展を実現することができる」と指摘した。鳩山氏は報告の中で、中国の一帯一路を称賛し、次のように述べた。日中は技術と資金で各自強みを持っており、両国には広大な協力の空間がある。日本はアジアインフラ投資銀行に一日も早く加入するべきだ。日中両国が歴史を鑑とし未来を見据え、相互尊重・相互理解・相互扶助の友好協力関係を掘り下げることを願う。