日本の小野寺五典防衛相は20日、インドのシタラマン国防相と会談し、自衛隊とインド軍が物資や役務を円滑に融通し合う物品役務相互提供協定(ACSA)の締結へ向け協議を始めることで一致した。燃料、弾薬などの提供の円滑化を目指す。共同通信は20日、両国は具体的な防衛協力を進めることで、インド洋への進出を強める中国をけん制する狙いがありそうだと分析した。
双方は自衛隊とインド軍の協力拡充に関し、今秋に実施する陸上自衛隊とインド陸軍の初めてとなる共同訓練の準備が進展していることを確認した。航空自衛隊が米国、インド両空軍の共同訓練にオブザーバー参加することでも合意した。
小野寺氏は会談で「航行の自由や法の支配などの基本的な価値観を広め、実行に移すための措置を推進したい」と強調した。小野寺氏は会談後、記者団に「安全保障分野の日印協力は地域の安定にとっても重要だ。今後とも防衛協力を深化させたい」と述べた。
日印両国の防衛相による会談は、2017年9月ぶり。双方は朝鮮問題について、非核化を実現するため国連安保理の制裁決議の徹底的な履行を求めることを確認した。
シタラマン氏との会談前、小野寺氏はモディ首相を表敬訪問した。またインド外務省では、16日に亡くなったアタル・ビハリ・バジパイ元首相への追悼文を記した。小野寺氏は19日にインドに到着し、スリランカを訪問し23日に帰国する予定。
「中国網日本語版」2018年8月21日