また米国がこの世界最強と称されるF-22の、核心となる技術を全面的に開示するかには懐疑的な見方もある。ロッキード・マーチンは新型機に日本製の武器を搭載することで、日本の技術を極力取り込む計画を立てているが、米国が早期の大半の作業を担当する。拓殖大学の佐藤教授は「戦闘システムやソフトウエアなど技術の根幹部分は手放さない可能性が高い。下請け的な仕事が多ければ、日本企業への技術面での波及効果は限定的になる」と話した。三菱重工はF-35の組み立てでも損をしている。「この組み立てを行っても、企業の技術力はほとんど向上しない」
環球時報のインタビューを受けた中国の専門家は「F-22は10年前は世界トップの航空科学技術を代表し、日本に輸出したがらなかったのも理解できる。しかし次世代F-22であっても、10年後にこれを代表するかは疑問だ。日本に次世代F-22を提供することで、その投資収益を最大化でき、日本の次世代戦闘機の命綱を握ることができる。さらには日本に国産戦闘機を独自開発する能力を失わせることができるため、一挙両得だ。日本にとっては、それほど多くの選択肢が残されていないだろう。既存の技術力では、新型機を完全に自力で開発するのはハイリスクだ。技術のリスク、コスト超過、交付の延期などにより、研究開発を終えて部隊に配備されるころには時代遅れになっているだろう」と指摘した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2018年8月24日