日本の安倍晋三首相は首相官邸で22日、ドナルド・トランプ米大統領と電話会談した。双方は朝鮮半島の非核化を実現するため緊密に協力することで一致した。ホワイトハウスの報道官によると、米日首脳は電話会談で、朝鮮への制裁を維持すると表明した。
米日が朝鮮の核問題で再び意見を一致させたのは、立場を調整し、各自の需要を満たすためだ。米国側は朝鮮に圧力をかける支持者を集めており、日本側はこの機会を利用し米朝会談に影響力を及ぼそうとしている。
【ニュースが伝えた事実】
トランプ氏と安倍氏はシンガポールの米朝首脳会談から約2カ月後、初めて電話会談を行った。
ホワイトハウスのサンダース報道官は短い声明の中で「トランプ氏と安倍氏は電話会談で、朝鮮への力強い制裁を維持すると表明し、かつ今年9月にニューヨークの国連総会期間中の会談に期待すると表明した」と述べた。
日本メディアの報道によると、朝鮮半島の最終的な非核化と弾道ミサイルの放棄の実現を促すため、日米両国首脳は40分間の電話会談の中で、朝鮮に国連安保理の制裁決議の完全な履行と、具体的な行動を求めることで一致した。また安倍氏は拉致問題の解決への協力を求めた。
安倍氏は会談後、双方は最新の情勢を分析したと述べた。また日本側は中国、韓国、ロシアとの朝鮮核問題をめぐる協力を推進すると強調した。
南北は今月31日に閣僚級会談を開き、9月に平壌で南北首脳会談を開くことを決定した。
米大統領補佐官、ジョン・ボルトン氏(国家安全保障担当)は7日、トランプ氏がポンぺオ国務長官を再び朝鮮に派遣する意向を持っていると述べた。ポンペオ氏は今年すでに3回訪朝している。
【深く分析】
アナリストは「今回の電話会談は計画中の平壌における南北首脳会談の前に行われたが、双方に需要があった。米国は朝鮮への圧力を維持するための支持者を得て、朝鮮側への世論の圧力を維持しようとしている」と指摘した。
中国社会科学院米国問題専門家の樊吉社氏は「今回の電話会談はポンペオ氏の訪朝前に行われた。米日はこれにより朝鮮の核問題における立場を合わせようとした。安倍氏は半島非核化に関する米朝の協議に影響力を及ぼそうとした」と判断した。
樊氏は「まず朝鮮の核ミサイルに大きな懸念を抱いているのは日本のため、安倍政権は朝鮮に圧力を維持し、制裁を続けようと積極的に動いている。また安倍氏は拉致問題で米国の支持を得ようとしており、米朝が半島問題について議論する際に同問題を取り上げることを願っている」と指摘した。
しかし樊氏は、朝鮮の核問題の主な当事者は米朝双方であり、拉致問題も重要な問題ではないと考えている。米日首脳の今回の電話会談が、朝鮮の核問題が次の段階に進む上で、重大な影響を及ぼすとは限らないという。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2018年8月24日