日本の安倍晋三首相は26日、自民党総裁選への出馬表明をした。自民党総裁選は6年ぶり。現状を見ると、重大なアクシデントがなければ、安倍氏の再選がほぼ確実だ。
アナリストは、安倍氏が再任後も「アベノミクス」などの内政・外交政策を推進し、改憲も正式に議事日程に上がると予想している。
再選がほぼ確実
安倍氏は26日、鹿児島県の漁業施設を視察し、記者団を前に自民党総裁選への出馬を表明した。
安倍氏は「現政権が発足してから5年8カ月に渡り、5回の国政選挙で安定的な政治の基盤を築き、誰もが雇用を手にする堅実な経済を再建した。外交では、日本の存在感を取り戻した」と述べた。安倍氏はそれを踏まえた上で、自民党総裁、首相として日本の舵取りを続けることを目指すと宣言した。
自民党総裁選挙管理委員会の決定によると、今回の総裁選は「7日公示・20日投開票」となる。安倍氏のほか、自民党前幹事長の石破茂氏のみが出馬を表明している。出馬が噂されていた野田聖子総務大臣は棄権がほぼ決定している。そのため今回の総裁選は、安倍氏と石破氏の一騎打ちになる。
安倍氏は現在、党内の7派閥のうち5派閥と、「竹下派」の衆院議員の支持を集め、強い勢力を示している。石破氏は自民党国会議員のうち、「石破派」及び「竹下派」の参院議員の支持を集めるに留まっており、そのため地方票の獲得に専念する。
共同通信が25日に発表した最新の世論調査の結果によると、自民党支持者のうち約60%が安倍氏の総裁当選を支持しており、石破氏の支持率はわずか24%となっている。
自民党の各主要派閥の動向から判断すると、今回の総裁選の焦点は安倍氏が再選するかではなく、どれほどの差をつけ石破氏を破るかであると分析されている。最終的な票の差、特に自民党の地方票の動向は、「安倍一強体制」の安定性を反映するバロメータになる。
自民党総裁選は3年毎に実施されており、同党所属の国会議員と地方党員の投票によって選出される。今回の総裁選の国会議員票は405票、地方票は405票で、計810票。その過半数を獲得すれば、そのまま当選となる。現在の状況を見る限り、重大なアクシデントがなければ、安倍氏の再選がほぼ確実だ。
安倍氏は近年、森友学園などのスキャンダルに悩まされているが、今回の自民党総裁選では安倍氏を倒せるライバルが出そうにない。
アナリストは、現職の自民党総裁である安倍氏は各種資源を用いることができ、選挙戦で圧倒的に有利だと指摘した。また2012年以降、安倍氏は自民党を率い衆院選に3回、参院選に2回勝利しており、内閣支持率は歴代政権よりも安定している。この状況下、自民党内には安定を求める雰囲気が濃厚になっており、軽率に総裁交代のリスクを侵すことはない。