17日付朝日新聞は一面に「海自潜水艦、南中国海で極秘訓練を実施 中国を牽制」と題した記事を掲載し、「狙いは中国牽制で、初の派遣」と伝えた。報道によると、日本防衛省が海上自衛隊の潜水艦を南中国海へ極秘派遣し、東南アジア周辺を長期航海中の護衛艦の部隊と合流させて、13日に対潜水艦戦を想定した訓練を実施した。日本が南中国海に潜水艦を派遣するのは今回が初。中国外交部の耿爽報道官は17日の定例記者会見で、「関連域外国は慎重に行動し、地域の平和と安定を損ねることをすべきではない」とコメントした。
複数の日本政府関係者によると、今回の訓練は秘密裏に行われたが、事後的に実施を発表する方向で検討している。公海の「航行の自由」を強くアピールし、中国を牽制する狙いがあるとみられる。派遣したのは日本海自の潜水艦「くろしお」と、水上艦3隻(ヘリ空母「かが」と、「いなづま」「すずつき」)による公式訪問艦隊。同艦隊は8月26日に日本を離れると、南中国海とインド洋で訪問活動を行い、米比海軍と合同演習を行った。日本海自の「くろしお」は8月27日に呉基地(広島県)を出港。東中国海から台湾、フィリピン間のバシー海峡を通って南中国海に入った。
報道によると、「くろしお」と「かが」など3隻は9月13日に、南中国海の海域に集結した。日本海自の水上艦と潜水艦は、対潜実戦訓練を行った。日本政府関係者によると、今回の演習は公海で行われており、「国際法の航行の自由の原則に基づき実施された正当な活動」だという。「くろしお」は17日、初めてベトナムのカムラン湾に停泊する海自潜水艦になる。これは中国に向け、日本とベトナムの軍事協力の強化をアピールする狙いがある。
17日付朝日新聞は2面に、「中国に向けさらに一歩」と題した記事を掲載した。記事によると、日本海自の潜水艦は南中国海で「極秘訓練」を行った。安倍政権の「自由で開かれたインド太平洋戦略」の一環で、中国による一方的な現状変更に歯止めをかける狙いとみられるが、洋上の緊迫は高まっており、軍事的衝突をどう回避するかが課題だという。中国の軍事専門家の張軍社氏は、次のように指摘した。
日本が潜水艦とヘリ空母を南中国海に派遣し、いわゆる「航行の自由」を守るとしているが、これは実際には日本が米国に忠誠を尽くす一種の姿勢だ。米国は同盟国が米国のように、南中国海をかき乱すことを促してきた。日本の南中国海への潜水艦派遣は、南中国海地域の平和と安定を損ねる武力誇示だ。日本側は中国との関係を改善すると口で表明しているが、南中国海に艦艇を派遣し武力誇示し、さらには公然と中国を牽制すると称した。これは日本政府の発言と行動が異なることを示しており、安倍政権の両国関係改善の発言の誠意を疑わざるを得ない。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2018年9月19日