再選した安倍氏、次の課題を迎える

再選した安倍氏、次の課題を迎える。安倍氏が最後に舵取りする期間中、日本が平和主義を放棄し逆流の中を進み、過去に戻ることはないはずだ。時代と共に進み、互恵協力をし、歴史を直視し未来を見据えるのが正しい道だ…

タグ:安倍 自民党総裁再選

発信時間:2018-09-26 16:24:33 | チャイナネット | 編集者にメールを送る


 安倍氏の自民党総裁再選後の課題については、内政で問題が山積し、外交で厳しい情勢に直面すると言うことができる。


 安倍氏は国民生活の敏感な問題への重視を続け、労働政策を改正しなければならない。特に高齢化問題、つまり定年退職者の生活保障問題を解消しなければならない。これには彼らの再就職、労働能力を持つ退職者の力の発揮などが含まれる。昨年9月に内閣で「人生100年時代構想会議」が開かれ、少子高齢化時代の重大かつ深刻な問題への対応が検討された。安倍氏は今後、この構想の実施を引き続き重視することになる。消費増税は自民党の基本的な政策であり、日本の財政赤字を解消する重要な手段だ。この政策は安倍政権の支持率を左右するため、一度延期されたことがある。安倍氏は子供の教育と高等教育の学費免除の財源にすると約束しているが、油断は許されない。この政策は3期目に、間違いなく議事日程に上がる。特に改憲問題は安倍氏の政治理念であり、自民党の党是でもある。安倍氏はこの目標を実現し、右派の願いを叶えなければならない。再選によりこれらの問題に具体的な日程表が備わり、少なくとも「加憲」の目標を達成しなければならない。憲法改正で自衛隊を合法化し、改憲派をなだめる必要がある。


 安倍氏は来年、いくつかの重要な政治事項を処理しなければならない。4月30日には明仁天皇が退位し、5月1日に皇太子徳仁が即位し、10月に即位礼正殿の儀が開かれる。安倍氏は政治生涯のピークに達し、日本は新時代を迎え新紀元を切り開く。ところが来年は参議院の改選の年だ。森友・加計学園問題のスキャンダルの印象はすでに薄れているが、選挙の結果3分の2の議席を守れなければ、国会での改憲の発議は水の泡になる。さらに安倍氏は日米関係を楽観できず、トランプ氏は7兆円にものぼる対日貿易赤字にこだわり、日本車に関税を上乗せすると称している。米国は日本の同盟国であり、日本は両国の安保協力を重視しなければならない。しかし経済的な利益の衝突は、安倍氏の日本経済復興の目標にダメージを与える。譲歩を続けるか徹底抗戦するか、外交で別の活路を求めるか。これは安倍氏にとって厳しい選択だ。


 安倍氏は自民党のタカ派で、メディアに右派の代表者としてのレッテルを貼られた。そのため彼の再選は必然的に人々の憶測を呼んでおり、当然ながら人々は今後の中日関係の動向を注目することになる。厳しい国内経済・社会問題、厳しい国際情勢と外交の苦境に直面している安倍氏にとって、改憲は当面の急務とは限らず、最終的には加憲でおしまいにする可能性が極めて高い。今回の総裁選で、安倍氏は党内の比較的温和な派閥の麻生派、二階派、岸田派、それから竹下派の一部から支持を得た。麻生派の主体は河野派と松村派で、二階派は知中派で、岸田派は大平派の後継派閥で、竹下派は田中派の後継派閥だ。安倍氏はこれらのハト派からの支持を得るため、政策面で彼らに妥協することになるだろう。これらの派閥も安倍氏に、理性的な提案をする。安倍氏が最後に舵取りする期間中、日本が平和主義を放棄し逆流の中を進み、過去に戻ることはないはずだ。時代と共に進み、互恵協力をし、歴史を直視し未来を見据えるのが正しい道だ。(筆者・廉徳瑰 上海外国語大学中日韓研究センター執行主任)


「中国網日本語版(チャイナネット)」2018年9月26日

TwitterFacebookを加えれば、チャイナネットと交流することができます。
中国網アプリをダウンロード

日本人フルタイムスタッフ募集    中国人編集者募集
「中国網日本語版(チャイナネット)」の記事の無断転用を禁じます。問い合わせはzy@china.org.cnまで