親しまれてきた築地市場(東京都中央区)が6日、最終営業日を迎えた。正午で全ての取引を終え、1935年の開業以来、数多くの魚や野菜を取引してきた83年の歴史に幕を閉じた。11日からは移転先の豊洲市場が当初予定より約2年遅れで開業する。共同通信が伝えた。
6日未明から場内は多くの人や車両が行き交い、活気にあふれた。午前5時すぎ、マグロの競りの前には、卸売業者を代表して「築地魚市場」の吉田猛社長が「築地は今日をもって83年間の活動を終え、歴史に刻まれることになる」とあいさつした。
青森県大間産、重さ約162キロのマグロが同日最高額の438万5000円で競り落とされた。
築地市場は1935年開業で、480種の水産物と270種の果物を取り扱っていた。毎日4万人以上が市場を訪れた。
競りを近くで見れることから、築地市場は近年、人気の観光スポットになった。しかし面積が狭く、建物が老朽化しているといった理由から、移設するか改築するかが長年に渡り議論されてきた。11日の豊洲市場開業と同時に、築地市場の取り壊しも始まる。用地は東京五輪・パラリンピックの駐車場などに利用されるが、その後の具体的な利用プランは未定だ。
築地場外市場は築地市場に近い、飲食店など約460店が建ち並ぶ商店街だ。同商店街は市場移設後も営業を続ける。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2018年10月8日