日本の安倍晋三首相はシンガポールで現地時間14日、ロシアのプーチン大統領と約1時間半会談した。平和条約締結後に南クリル諸島(日本名・北方四島)のうち歯舞群島と色丹島を日本に引き渡すことを明記した1956年の日ソ共同宣言を基礎に、日ロ平和条約交渉を加速させることで合意した。
安倍氏は年明けにもロシアを訪問する意向だ。会談終了後、記者団に「今回の合意のうえに平和条約交渉を仕上げていく決意だ」と述べた。
56年宣言を基礎とすることについて、日本政府には4島返還の前提を崩さず歯舞群島と色丹島の2島引き渡しを先行させる狙いがあるとみられる。
安倍氏は記者団に別の2島、国後、択捉の帰属問題には触れず「信頼関係の積み重ねのうえに領土問題を解決して平和条約を締結する」と強調した。「次の世代に先送りすることなく、私とプーチン大統領の手で必ずや終止符を打つという強い意志を大統領と完全に共有した」と表明した。
後半の40分は通訳を交え2人だけで会談した。ロシアのペスコフ大統領報道官は終了後、記者団に「1956年の宣言に基づき平和条約の交渉プロセスを積極化することで合意した」と述べた。
会談では南クリル諸島での共同経済活動に関し、双方が事業の早期実施に向けた作業を加速することで合意した。朝鮮の非核化に向けて今後も緊密に連携していくことも確認した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2018年11月16日