実は、この移動ATM車は2012年に日本に登場していたが、ATMが大きすぎたため、中型トラックに搭載されていた。その後、改良されてコンパクトになり、現在の小型車に搭載され、移動が便利でコスト節約にもなった。2011年の東日本大震災後にこの移動ATM車は注目され始めた。
2015年にセブン銀行が開発した移動ATM車
しかし、このような車両を短期間で普及させることは容易ではなかった。移動ATM車1台残すとは5000万円に上る。
日本で電子決済がなかなか普及しないのはなぜか。
これは多くの日本人と中国人が抱いている疑問である。実は、日本の電子マネーの種類は豊富で、「カード文化」が根付いている。キャッシュカードのほかに、SuikaやPASMOなどの交通カードがあり、これらは電車に乗るときだけでなく、スーパーやコンビニでも使用できる。
電子マネーの種類は多いが、日本で「キャッシュレス化」はそれほど進んでいない。ボストンコンサルティングの調査によると、日本の現金決済の比率は約65%で、先進国の平均(32%)の2倍以上である。現金を愛用するため、ATMが全国をカバーしている。
深刻な高齢化により社会のイノベーション力が乏しく、高齢者も電子化の生活理念をなかなか受け入れられないということが原因の1つと考えられる。
また、日本人はプライバシー保護を重視する。電子決済を利用すれば消費が記録されるが、現金決済では名前を明かす必要がなく、プライバシー侵害を回避できる。
そのほか、日本は災害多発国で、豪雨、地震、台風などの災害により広範囲の停電・ネット障害が発生することもあり、そのような状況で電子決済は使用できず、現金決済するしかない。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2018年11月24日