中国国家航天局の関係者は11月に開催されたアジア太平洋宇宙協力機構(APSCO)大会の会期中、月探査機「嫦娥4号」が12月上旬に打ち上げられると発表した。国防科技工業局月探査・宇宙事業センター主任の劉継忠氏は先ほど、嫦娥4号は人類の探査機として初めて月の裏側に着陸し、初めて太陽-地球ラグランジュ点(L2)で地球と月の間で通信を中継することになると述べた。重大かつ独創的な一連の科学研究成果が得られる可能性がある。
月は地球から最も近い天体であり、人類が深宇宙探査活動を展開するための最初の目的地だ。全国宇宙探査技術首席科学伝播専門家の厖之浩氏は科技日報の記者に対して、次のように紹介した。人類は1959−2017年末まで132機の月探査機を打ち上げてきた。うち米国は60機、ソ連は64機、中国は4機、日本は2機、欧州は1機、インドは1機で、成功率は約50%。
1970年代中頃になると米ソ冷戦が徐々に緩和に向かった。ソ連は有人月上陸の競争から撤退し、米国も熱狂から冷め月上陸活動を停止した。
中国航天科工第二研究院研究員の楊宇光氏は記者に、「月上陸に用いるサターンV大型ロケットを打ち上げるたび、空母を1隻焼き払うことになるという説があった」と話した。
厖氏によると、サターンVの発射費用は5億ドルで、アポロ月着陸船の価値は同じ重さの金の十数倍になった。アポロ計画は11年間で255億ドルを費やした。NASAは同計画を実施するため毎年、米国の予算全体の4.5%前後を占めていた。米国の各世帯が平均で、400ドル以上を負担する計算だった。これは米国にとって大きな経済圧力だった。