組曲「紫金草物語」を創作した作詞家の大門高子さんは12月9日、中国侵略日本軍南京大虐殺遭難同胞紀念館を再訪し、数十年にわたる紀念館との縁や友情に思いを馳せていた。
今年は中日平和友好条約締結40周年の年であり、5回目の中国国家追悼日となる。これに先立ち、南京大虐殺の歴史と中日関係を綴った書籍計5セット12冊が、「歴史を忘れず、平和を共に-2018年関連図書出版記念セレモニー」で発表された。1年以上かけて編集された「和平之旅-日本の友による口述史」もその中に含まれている。
紀念館館長でこの本の総編集者でもある張建軍さんによると、南京でインタービューを受けてもらうため、紀念館は2017年12月から日本から友人を次々と招き、一連の写真や動画資料を作成したという。
今回出版されたこの書籍には、特別に林伯耀、松岡環、秋本芳昭、鈴木俊夫、大門高子、吉田裕、吉見義明、大東仁、平山良平、宮内陽子の10人をゲストとして招きインタビュー内容を口述史として編集している。
大門高子さんによると、「紫金草」に初めて出会ったのは1978年だったという。その後、組曲「紫金草物語」のほかに、児童絵本「むらさき花だいこん」も創作し、日本の子供たちに戦争がもたらした被害を紹介している。
また、大門高子さんによると、20年前に紫金草合唱団が初めて南京を訪れた時、南京の人々は温かく歓迎し、団員にとって大きな励ましとなったという。大門高子さんは「『紫金草合唱団』は長年にわたり日本各地で結成されており、今までに1000回以上の地方公演を行っている。同時に、中国の南京や北京、上海、アメリカのニューヨークなどでも平和の歌声を届けてきた」としている。
大門さんだけでなく、南京大虐殺の史実に向き合おうと努力している日本人はたくさんいる。30年来、戦争被害者と南京大虐殺の史実のため、中国と日本を100回ちかくも行き来している松岡環さん、戦争中の性暴力被害者に対して、紀念館に「平和の鐘」を寄贈した在日華僑の林伯耀さん、30年間で25回行ったという南京での植樹活動を通して平和を呼びかける秋本芳昭さん、「南京事件調査研究会」を設立し、南京大虐殺について深く研究する日本人学者の吉田裕さん、紀念館のために14年間で1500件以上もの関係歴史文献を探しだした日本人僧侶の大東仁さんなどだ。(編集HQ)
「人民網日本語版」2018年12月12日