戦争を経験した世代の減少に伴い、戦争は徐々に日本人から忘れられている。日本の教科書の戦争に関する描写は被害が中心で、加害の内容は絶えず削除されている。大阪国際平和センターなどの記念館では、加害の歴史に関する展示品が撤去されているほどだ。また右翼分子などの勢力による南京大虐殺を否定する言論、一部の学者や政治家による歴史歪曲の不協和音が、日本で時に生じることがある。
一連の祈念活動の主催者、民間団体「南京大虐殺60ヵ年大阪実行委員会」の樅山幹事は記者に、次のように話した。日本では南京大虐殺の歴史を否定しようとする者が常にいるが、経験者の証言は日本人が真相を理解するための最も直観的な形式だ。1990年代より、関連団体は毎年、南京大虐殺の生存者を日本の講演に招いており、20数年続けている。生存者の高齢化に伴い、各団体は生存者の子供や中国の専門家・学者を積極的に招待し、引き続き日本の人々にこの真相を伝えている。
現在の日本の若者が学校教育では南京大虐殺の真相を理解できない現実に、樅山氏は焦りを覚えている。「関連団体がこのような祈念活動を続けるのは、できる限り多くの人、特に次の世代に真相を知ってもらうためだ。日本人と中国人は、この歴史を銘記するべきだ」
祈念活動の別の主催者、民間団体「<ノーモア南京>名古屋の会」の平山幹事は記者に、次のように話した。日本軍が犯した南京大虐殺の罪には確かな証拠が山とあるが、名古屋市の河村たかし市長ら一部の人物が南京大虐殺を公然と歪曲・否定する発言をしており、非常に強い憤りを覚える。日本はドイツに学び、加害の歴史の真相を認め、十分に反省し教訓を汲み取ることで、初めて未来に邁進できる。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2018年12月13日