全国農業協同組合連合会(JA全農)は8日、新潟県産のコメの中国向け輸出再開に伴い、横浜市で出荷式を開いた。同県産米の輸出は中国政府による規制緩和以降、初めてとなる。共同通信が8日、伝えた。
出荷式に出席した吉川貴盛農相は「(輸出再開は)長年の思いだった。再開は画期的なことだ」と述べた。新潟県の花角英世知事は「品質の高さと安全性に絶対の自信を持っている。必ず中国の皆さんに受け入れられる」と述べた。
1袋2キロ入りのコシヒカリ500袋を出荷し、1月末から中国・上海で試験販売する予定。価格は中国の一般的なコメを上回るが、JA全農は「まずは消費者の反応を見たい」としている。
中国が原発事故に関する食品の輸入規制を緩和したのは約8年ぶり。だがコメ以外の新潟県産食品や福島県など9都県の食品の輸入規制は続いており、撤廃までにはなお時間がかかりそうだ。
中国外交部は定例記者会見で、新潟県産のコメの輸入再開について言及していた。
昨年11月29日に外交部が開いた定例記者会見において、記者からは「中国海関(税関)総署は本日、新潟県産のコメの輸入を認める公告を発表した。中国側はどのような目的でこの決定を下したのか」という質問があった。耿爽報道官は「原則的に、中国側は一貫して輸入食品の安全を重視しており、引き続き科学の原則に基づき日本産食品の輸入問題について処理する。双方の主管部門も連絡を続ける」と表明した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2019年1月10日