日本の探査機「はやぶさ2」が22日、地球から約3億キロメートル離れた小惑星「りゅうぐう」の表面に着陸した。試料を採取し、生命の起源の神秘に迫る。
【神秘に迫る】
宇宙航空研究開発機構(JAXA)によると、はやぶさ2からの信号を受信しており、これはりゅうぐうへの着陸成功を意味するという。ただし探査機が小惑星の試料を採取したかを確認するには、あと数日が必要だ。
地上管制室のオンライン生中継の様子によると、数十人の研究者が着陸前のデータを注視し、探査機からの着陸信号を受信すると拍手が鳴り響いた。
共同通信によると、はやぶさ2は着陸の際に探査機本体の円柱形の容器から弾丸を発射し、小惑星の地表にクレーターを作ることで、地表から下の試料を採取する。JAXAは弾丸が発射済みであることを確認した。
はやぶさ2の質量は約600キログラムで、サイズは大型冷蔵庫に相当する。
りゅうぐうは直径約900メートルのコマの形をした小惑星で、太陽を約16カ月かけて一周する。研究者はりゅうぐうで試料採取を3回実施する予定だ。彼らは、この小惑星内の水と有機物は、約46億年前の地球誕生時の状態に近いと信じている。
研究者は、はやぶさ2が採取した試料を地球に持ち帰り分析することで、太陽系の形成や生命の起源に関する理解を深めようとしている。AFP通信によると、研究者は試料により、「地球の生命は宇宙からやって来たのか」など、宇宙及び生命の起源に関する多くの問題を解き明かそうとしている。
りゅうぐうは日本の昔話から名付けられた。浦島太郎が玉手箱をもらったのが、海底の竜宮城だ。