現実性に乏しい
それが名案であっても、使いやすいか否かは別問題だ。南西諸島で陸上配備型対艦ミサイルの発射車両に効果を発揮させるためには、主要陣地、予備陣地、仮想陣地を準備しなければ、戦闘の際に敵の先制攻撃にあい消滅する。しかし南西諸島における陸上配備型ミサイルの配備に適した場所を見ると、宮古島と石垣島しかない。重要な航路に近く、威力を発揮できるのがこの二島だけだからだ。ところがこれらの島は面積が狭すぎ、陸上配備型ミサイルの作戦は戦闘切り替えの過程を踏まえる必要があるため、戦闘中の生存力については懸念が残る。海上艦隊のサポートがなければ、自衛隊は南西諸島の防御の奥行きを持たない。敵国は数百キロ離れた安全な空域から攻撃できる。さらにこの航路に近い島には長距離地対空ミサイルを配備するまでもなく、かつ那覇市の航空自衛隊基地から遠く離れているため、中国海軍を監視しさらには包囲する「障壁」の効果を発揮しようとしても、実際の効果よりも心理的な効果が大きくなるだろう。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2019年3月19日