日本の外交青書、「対中友好」は外交辞令か

日本の外交青書、「対中友好」は外交辞令か。

タグ:外交青書

発信時間:2019-04-30 13:44:40 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

 日本の河野太郎外相は23日の閣議で、2019年版の外交青書を発表した。2018年版と比べると複数の重要な変化があるが、これは日本の外交政策調整のバロメータとされている。「大局的に見ると、中国との安定的な関係の構築は非常に重要だ」「日中関係が正しい軌道に乗り、新たな発展を目標とする段階に入る一年」などの文言を見ると、「対中友好」が安倍政権の今後の対中戦略の軸になりそうだ。ただし外交青書が日本の外交政策を判断する指標になるかについては、まず日本政府の外交青書の位置づけを理解する必要がある。


 日本外務省は1957年から外交青書を発表しており、2019年版は第62号となる。外交青書は防衛省の防衛白書と並び、日本政府が発表する文書の中で海外からの注目度が最も高いと言える。


 日本外務省のウェブサイトを閲覧すると、外交青書は「外交政策」のページ内に収められており、日本の外交政策の説明に用いられている。また日本外務省がウェブサイトで「国際情勢の推移や日本の外交活動の概観をとりまとめた外交青書などを見ることができます」としているように、外交青書は日本国内の視点による自国の外交情勢に対する年間報告であり、国内に説明し宣伝する意味合いが強い。


 まさにそのため、外交青書は日本が外交で直面している問題を完全に回避していない。例えば2018年末に韓国の駆逐艦が火器管制レーダーを海上自衛隊のP-1哨戒機に向けたと日本側が批判した「レーダー照射事件」など一連の衝突を受け、日本側は新たな外交青書から従来の「相互の信頼の下、未来志向の新時代へと発展させていく」を削除し、かつ日韓両国が「非常に厳しい状況に直面している」と強調した。


 国民の支持を得るため発表されている報告である外交青書に書かれているものは、人を喜ばせるリップサービスばかりでないことが分かる。そのため外交青書はある程度、日本政府の心の声の一部と読み取ることができる。

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