米国とイランの摩擦がエスカレートを続けるなか、日本の安倍晋三首相は12日にイランを訪問した際に、起こりうる「意図せぬ衝突」について警告を出した。イランのロウハニ大統領は、米国が経済的な圧力を停止しなければ、中東の緊張が和らぐことはないと表明した。
安倍氏は12日にテヘランを訪問し、異例の外交行動により米国とイランの緊張を和らげようとした。安倍氏とロウハニ氏は非公式会談後、共同記者会見を開いた。
安倍氏は記者会見で、「起こりうる意図せぬ衝突については、何としても武力衝突を避ける必要がある」と述べた。また中東の平和と安全について、イランは建設的な役割を演じるべきだと強調した。安倍氏は専用機で現地時間12日午後、テヘランのメヘラーバードに到着した。イランのザリフ外相が出迎えた。安倍氏はその後直ちにロウハニ氏と会談し、13日にはイラン最高指導者のハメネイ師と会談する。
ロウハニ氏は、米国がイランに対する制裁を通じた経済的な圧力を停止すれば、中東と世界には「非常に前向きな変化」が生じると述べた。ロウハニ氏は記者会見で「やや緊張しているというならば、それは米国のイランに対する経済戦争のせいだ。米国がこれを停止すれば、この地域と世界で非常に前向きな変化が生じるだろう」と話した。
情報によると、安倍氏とロウハニ氏は毎年、国連総会の場を借りて会談しており、今回の会談は8回目。安倍氏は13日に日本の首相として初めてハメネイ師と会談する。
米国は2018年5月にイラン核合意からの離脱を発表し、イランに対する制裁をイラン産原油禁輸まで拡大した。経済制裁の他にも、米国の軍事的な圧力も強まっている。アナリストは、「中東情勢が緊張しているが、この重要な石油輸入地域で武力衝突が生じれば、日本に大きな影響が及ぶ。そのため安倍氏は緊張する米国とイランの調停を急いでいるが、これが奏功するか、どの程度奏功するかは不明瞭だ」と述べた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2019年6月13日