日韓の経済衝突、両国企業が「共倒れ」になる恐れも

日韓の経済衝突、両国企業が「共倒れ」になる恐れも。日本はこれを否定しているが、自由貿易を守るとしてきた日本がこれにより海外から批判を浴びると、日本メディアからも懸念されているほどだ…

タグ:韓国 自動車 半導体 輸出 規制

発信時間:2019-07-02 15:38:52 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

 日本の経済産業省は1日、半導体の重要原材料となる3品目の対韓輸出規制を強化すると発表した。韓国の輸出の支柱産業である半導体と液晶ディスプレイにとって、これは痛恨の一撃と言える。韓国メディアは韓国企業の反応を「緊急事態に突入」と例え、韓国政府も強硬な反応を示した。駐韓日本大使を呼び出し、日本に関連措置の取り消しを求め、かつ世界貿易機関(WTO)に上訴するといった対策を発表した。問題続きの日韓関係に再び激震が走った。


 韓国はこれについて、韓国最高裁が徴用工について下した判決に対する、日本からの「経済の報復」と見ている。日本はこれを否定しているが、自由貿易を守るとしてきた日本がこれにより海外から批判を浴びると、日本メディアからも懸念されているほどだ。特に日本が議長国となるG20大阪サミットが閉幕したばかりのタイミングだった。韓国産業通商資源部の成允模長官は1日、日本側のやり方はG20大阪サミットの宣言の「自由で公平で平等な投資環境を構築する」という精神にもとると批判した。


 「韓日の経済戦争の鐘が鳴らされた」1日付『韓国経済』によると、日本が対韓輸出規制を発表すると、韓国政府も対抗の準備に入ると表明した。両国の国交正常化後で経済をめぐる正面衝突が生じたのはこれが初だ。日本が今回標的としたのは、韓国の輸出の支柱産業である半導体と液晶ディスプレイだ。一部の韓国メディアは、政府の代わりに対策を考えている。『韓国日報』は、自動車部品を選択肢の一つにできるとした。日本の自動車業界は韓国から大量の自動車部品を輸入しており、かつ短期間内には代替品が見つかりにくい。また訪日旅行を規制すべきとの提案もある。


 しかし両国の真っ向からの対立を懸念する声もある。日本経済新聞は、これは「劇薬」とも呼べる措置であり、長期的に見ると「日本離れ」を引き起こし、大きな副作用が生じると伝えた。サムスンなどの世界で供給網を拡大する大企業は、中長期内に調達先を変える可能性がある。韓国『毎日経済新聞』は、日本政府が報復を実行に移せば、日本の関連企業の販売にも大きな影響が生じると伝えた。しかも韓国から内部メモリ、フラッシュメモリ、OLCDを輸入する多くの日本企業も将来的に影響を受ける。そうなれば韓日企業が「共倒れ」になる可能性があるというのだ。


 AFP通信は韓国国家外交学院元院長の尹徳敏氏の発言を引用し、両国経済が共に損失を被り、この争いに最終的に勝者はないと報じた。韓国貿易協会の文炳基首席研究員は、経済的な手段で韓日の歴史問題を解決するのは不可能だと判断した。文氏は『韓国経済』に「経済報復やWTOの応酬よりも、政治と外交のルートによって徴用工問題を解決する方が良い方法だ」と述べた。


 「中国網日本語版(チャイナネット)」 2019年7月2日

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