経済貿易摩擦がエスカレート 「分水嶺」を迎える韓日

経済貿易摩擦がエスカレート 「分水嶺」を迎える韓日。

タグ:貿易 半導体 材料 ホワイト国 調停

発信時間:2019-07-30 10:30:16 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

 「今週は韓日の対立が拡大するか否かを決める分水嶺になるだろう」29日付韓国紙『東亜日報』によると、日本の対韓輸出規制が始まってから1カ月になるなか、韓国政府内では外交ルートによる問題解消を主張する声が高まっている。日本政府は韓国を貿易の「ホワイト国」から除外する決定を正式に下す可能性がある。韓日外相がASEAN地域フォーラムの会期中に会談し、米国の調停を受け衝突を弱めることが期待されているという。ところが『ハンギョレ新聞』は、米国は調停の実質的な措置を講じていないとし、「要求するばかりで行動しない同盟がいつまで持つか」を疑問視した。


 日本の半導体材料の対韓輸出の管理強化は、今月4日に始まった。東亜日報は消息筋の話として、「文在寅大統領は24日、政府関係者と昼食を共にした際に、韓日の貿易摩擦について外交ルートで解決すべきと述べた。その翌日、韓国の李洛淵首相も日本に対して、外交協議により解決策を模索することを提案した。韓国の首脳の態度は、一つの流れを反映している」と伝えた。ハンギョレ新聞は「韓国の康京和外相は26日、日本の河野太郎外相と電話し、状況をさらに悪化させる措置を回避するよう求めた。日本が対韓輸出規制を発表してから、両国外相が直接意見交換するのはこれが初めてだった」と報じた。また韓国の聯合ニュースによると、韓日議会外交フォーラム議長、無党派議員の徐清源氏が国会代表団を率い、31日と1日に日本を訪問する予定だ。彼らは自民党の額賀福志郎氏ら親韓派と会談し、日本の対韓輸出規制への対策を共に検討する。


 解決策を見いだすため、文氏は月曜日から予定されていた夏休みを返上した。青瓦台の職員によると、文氏は29日に通常通り勤務し、執務室で対韓輸出規制に関する報告を受けており、これに基づき指示を出す予定だ。また洪楠基・副首相兼企画財政部長官を含む韓国の高官は、夏休みをすべて、もしくは一部返上する。「大統領府は緊急態勢を敷いている」韓国の与野党5党は、文氏と5党代表の会談で形成された共通認識に基づき、今月31日に正式に民官政協力連携枠組みを運用し、対韓輸出規制に効果的に対応することを決定した。


 聯合ニュースによると、文氏が夏休みを返上する最大の理由は、焦眉の急となっているホワイト国除外の回避だ。ホワイト国とは日本政府による安全保障・貿易友好対象国のリストであり、日本の輸出業者はリスト内の国であれば手続きを簡略化しハイテク製品、特に「軍事転用の恐れがある製品」を輸出できる。日本の時事通信は29日、約3週間のホワイト国除外のパブリックコメント後、日本政府が8月2日にこの決定を下し、同月23日より実施する見通しと伝えた。ハンギョレ新聞は、「軍事転用の恐れがある製品」という概念は非常に曖昧であり、韓国が輸入する日本製品の大半(木材や食品などを除く)が、別途で許可を申請する必要が出てくると伝えた。日本の菅義偉内閣官房長官は26日午前、「日程は未定だが、ホワイト国からの除外は、日本が輸出管理を効果的に行うための合理的な措置だ」と述べた。29日付読売新聞によると、韓国政府・与党・経済界は31日の会合で対策を検討し、報復措置を検討する予定だ。「国を挙げて日本と対抗する姿勢を示す」という。


 韓日経済貿易摩擦がエスカレートするなか、韓国は米国の調停に期待を寄せている。聯合ニュースは29日、外交筋の話として次のように伝えた。韓国と日本は今週、ASEAN地域フォーラムの会期中に外相会談を開くことでほぼ合意しており、現在は具体的な日程を調整中だ。会談が行われれば、対韓経済報復措置後で初の両国外相会談となる。康氏は日本側に対韓輸出規制を直ちに撤回し、ホワイト国除外を回避するよう求めることになる。しかし各界では、日本が立場を変える可能性は低いと予想されている。ホワイト国除外は日本の首相官邸と経済産業省が音頭を取っており、これに影響を及ぼす余地はあまり残されていない。


 また韓米日外相はバンコクで3カ国会談を開く可能性がある。しかし28日付ハンギョレ新聞は、米国は現在まで調停の実質的な措置を講じていないと報じた。米国のボルトン国家安全保障問題担当大統領補佐官は23、24日に韓国を訪問したが、米軍駐留の負担拡大と韓国のホルムズ海峡出兵について意見交換しただけで、韓日貿易摩擦の調停についていかなる態度も示さなかった。記事は、米国は「要求するばかりで同盟国の役割を果たしてしない」とした。また米国への過度な依存を変え、中露などとの外交関係を積極的に発展させるよう韓国政府に提案した。


 「中国網日本語版(チャイナネット)」 2019年7月30日

 

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