日本の「ウーマノミクス」、潜在力を放つ

日本の「ウーマノミクス」、潜在力を放つ。日本の総務省が発表した労働力調査によると、女性の就業者数は6月に3000万人を突破し、全体(6747万人)の44.5%を占めた…

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発信時間:2019-08-05 14:16:23 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

 日本の総務省が発表した労働力調査によると、女性の就業者数は6月に3000万人を突破し、全体(6747万人)の44.5%を占めた。1953年に統計が始まってから3000万人を突破したのは初めてで、うち15−64歳の生産年齢人口の就業率は71.3%に達しており、欧米の先進国と同水準だ。


 データだけを見るならば、日本の「ウーマノミクス」は成功を収めている。ウーマノミクスとは当初、ゴールドマン・サックス証券のキャシー・松井氏が掲げた概念だ。松井氏は1999年に「ウーマノミクス:日本の隠れた資産」という文章の中で、日本の母親を職場復帰させることが日本にとって極めて重要であり、GDP成長率を15%ほど高めることができると指摘した。安倍晋三氏は2012年末に首相再任を果たした後、「女性活躍」政策と「一億総活躍」計画を打ち出した。今や多くの日本人女性が職場に進出しており、これは安倍政権の政策の顕著な効果となっている。


 日本人女性の就業率は上がったが、男女の雇用機会均等の真の実現にはまだほど遠い。


 まず就業の「質」を見ると、日本の女性の就業者のうち過半数が非正規雇用であり、男性の2倍以上の割合となっている。非正規雇用は宿泊業、外食業、小売業に集中している(ホテルの職員、スーパーのレジ打ちなど)。非正規雇用の多くの女性は、子供を保育園や幼稚園に預けられる年齢になってから再就職している。安倍政権が育児休業制度の実施を強く働きかけているが、結婚もしくは出産後に辞職する女性が多数派だ。これは日本人男性の勤務時間が長く、激務であり、家事と育児に参与する時間が非常に少ないからだ。また「男は仕事、女は家庭」という伝統的な観念が、日本社会に根強く残っているからだ。


 次に、正規雇用であっても、大多数の日本人女性が従事している仕事は、勤務場所が固定されており、残業が少なく、したがって出世するチャンスの少ない一般職になっている。企業の管理職の女性が女性就業者に占める割合は10分の1ほどで、米国や英国などの先進国を大きく下回っている。


 女性は家庭を切り盛りしなければならず、そのため家事に多くの時間を割こうとする。その一方で日本企業も女性が結婚後に辞職することが多いことを想定し、多くの時間と勢力を費やす、挑戦的で出世のチャンスもある仕事を女性に任せようとしない。


 全体的に見ると、安倍政権の「女性活躍」政策は現在、半分しか成功していない。日本人女性の就業者の増加は、主に非正規雇用と正規の一般職に集中している。経営や研究開発など企業の生産の最前線では、女性が占める割合は依然として低い。特に日本企業の管理職のうち、女性の割合には大幅な上昇が見られない。


 日本人女性の就業者の増加は安倍政権の政策の功労であるが、少子高齢化や生活費の高騰などのさまざまな影響の結果でもある。まず、少子高齢化により日本社会の労働力不足が深刻化している。総務省のデータによると、日本の2015年の労働力人口は1997年より250万人減少しており、2060年には4000万人前後に減る見通しだ。今回の統計で、65歳以上の女性の就業者数が359万人に達し、10年前より145万人増加した。女性と高齢者の労働市場への進出が増加し、労働力の不足を解消していることが分かる。


 次に、結婚・出産・定年退職後の再就職を選ぶ日本人女性が増えているが、これも生活費の高騰と関連している。日本政府は高齢化に伴う介護・医療などのコスト増に対応するため、2014年4月に消費税率を5%から8%に引き上げており、今年10月にさらに10%に引き上げる予定だ。日本の関連研究機関の計算によると、8%への増税後、日本の年収500万円の世帯の支出が毎年7万1000円増加した。日本人女性の就業率が大幅に上昇したのは2013、14年に集中しており、増税発表及び実施の時期と一致する。10%への増税でさらに女性の就業率が上がるとみられる。


 最後に、日本人女性の就業率の上昇は、女性の意識の変化と一定の関連性を持っている。社会の発展に伴い、個性とキャリアアップを求める日本人女性が増加しており、これに応じ自ら結婚を避けるか晩婚を選ぶ女性も増えている。さらに日本社会における、男性に長時間の激務と企業への犠牲を求める伝統的な雇用モデルにも、緩慢な変化が生じている。そのため労働力不足と生活費の高騰、生活のプレッシャーの拡大に伴い、日本人女性の就業者がさらに増加する見通しだ。その影響も正規雇用、生産・経営の最前線、管理職に伝わることになる。(筆者・須軍 上海外国語大学日本研究センター研究員)


 「中国網日本語版(チャイナネット)」 2019年8月5日

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