韓国がGSOMIAを破棄 最も失望したのは日本か米国か

韓国がGSOMIAを破棄 最も失望したのは日本か米国か。韓国は22日、「韓国の国益に合致しない」ことから、日本との軍事情報包括保護協定(GSOMIA)を破棄すると発表した。韓日の歴史問題は経済貿易分野の真っ向からの対立に拡大し、両国関係を「国交樹立後で最悪の水準」まで悪化させていた…

タグ:経済 貿易 軍事情報 協定

発信時間:2019-08-23 14:24:59 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

 韓国は22日、「韓国の国益に合致しない」ことから、日本との軍事情報包括保護協定(GSOMIA)を破棄すると発表した。韓日の歴史問題は経済貿易分野の真っ向からの対立に拡大し、両国関係を「国交樹立後で最悪の水準」まで悪化させていた。韓国メディアは今回、韓日の食い違いが「予測不可能」な苦境に陥っていると形容した。文在寅政権の強硬な措置は予想外だった。日本の安倍晋三首相は22日、重苦しい表情でのこの知らせを聞いた。河野太郎外相は自ら韓国の南官杓駐日大使に抗議した。協定の破棄は米日韓軍事協力にも暗い影を落した。米海兵隊のバーガー総司令官は先ほど東京で、朝鮮と中国の「脅威」に対応するアジアの同盟に1本でもひびが入れば懸念すべきだと警告していた。韓国が米国の説得を顧みずこの決定を下したが、日本はさらに対策を講じるのだろうか、米国はどのような反応を示すだろうか。この答えを待っているのは米日韓だけではない。


 GSOMIAは韓国が1945年に日本の植民地支配を脱してから、両国が初めて締結した軍事協定だ。ラジオ・フランス・アンテルナショナルは「日米韓は同協定を通じ、朝鮮側の軍事的動向を共同で監視する。韓国は地理的に朝鮮に近く、速やかに情報を収集し、朝鮮のミサイルの発射エリアと発射方向を把握できる。日本には多くの先進的な情報収集設備がある。韓国側は日本の衛星やレーダーなどを利用し朝鮮の潜水艦基地、弾道ミサイル基地などの関連情報を入手できる」と報じた。


 韓国の聯合ニュースは22日、「協定の締結から現在まで、韓日は軍事情報を合計29回交換した。しかし協定締結の際に、侵略の歴史を反省していない日本と軍事協力を行うのが妥当であるか、韓国が得るものよりも失うものの方が多いのではと疑う声が多かった。2012年には裏工作の疑いがあり、協定は最後の締結段階で見送られた。朴槿恵政権は2016年に日本との関連交渉の再開を急きょ発表し、27日で手続きを終えた。野党からは売国協定と批判された」と伝えた。


 国際基督教大学のナギ・スティーブン准教授はジャパン・タイムズに対して、「協定破棄は朝鮮への対応、武器拡散防止、半島問題における米日韓の協力を妨げ、中国の地域における台頭への共同対処にも影響を及ぼす。日本にとってこれは、韓国がもはや地域の信頼できるパートナーではないという強いシグナルだ」と述べた。


 韓国紙・中央日報はこれについて、韓国政府が米国の説得を顧みず下した決定だと報じた。韓国紙・国民日報は、韓米関係の膠着は不可避かと伝えた。この協定が単なる軍事情報協力ではなく、韓米日の中露共同けん制を象徴しているからだ。韓国SBSテレビは、「青瓦台は事前に米国に十分に説明・連絡し、米国側から理解を得たと称した。また韓国の協定破棄は韓米同盟関係にいかなる影響も及ぼさないと強調した。ところが韓国のこの措置により米国の北東アジア戦略が頓挫するため、韓国が米国と今後その他の交渉もしくは協定を推進する際に譲歩を迫られると分析する声もある」と報じた。


 韓国YTNテレビは「GSOMIAの破棄で最も失望するのは米国だとする声が多いが、これは間違っている。最も失望するのは安倍氏だ。日本は同協定により朝鮮半島の軍事情報を楽に入手でき、かつ朝鮮を口実とし集団的自衛権を行使するチャンスをつかめる。協定の破棄は集団的自衛権の行使を推進してきた安倍氏にとって、間違いなく大きな打撃だ」と伝えた。


「中国網日本語版(チャイナネット)」 2019年8月23日

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