スウェーデン・アカデミーは9日、2019年度のノーベル化学賞を米国と日本の3人の科学者に授与し、彼らのリチウム電池研究開発分野への貢献を表彰すると発表した。吉野彰氏は27人目の日本人ノーベル賞受賞者となる。
日系を含み、日本は2001年以降、18人が自然科学分野でノーベル賞を受賞した。米国の60人以上とまだ差があるが、イギリス、フランス、ドイツなどの国より多く、世界2位につける。
受賞豊作期
『日本経済新聞』の統計によると、湯川秀樹氏が1949年にノーベル物理学賞を受賞して以来、50年間で受賞した日本人はわずか5人だった。21世紀に入り、ノーベル化学賞を受賞した白川英樹氏を皮切りに、日本は「ノーベル賞ブーム」を迎えた。
基礎科学から応用工学に至るまで、日本の研究の実力は高く、受賞範囲も広い。
素粒子の研究分野において、日本人研究員の評価は特に高い。2008年、宇宙誕生の謎を研究した小林誠氏と益川敏英氏がノーベル物理学賞を受賞。2015年、素粒子ニュートリノが質量を持つことを発見した梶田隆章氏がノーベル物理学賞を受賞した。
有機合成は日本の科学界の得意分野である。2001年、触媒を研究した野依良治氏が化学賞を受賞。2002年、タンパク質の分析手法を開発した田中耕一が同賞を受賞。2010年、多様な工業物質の製造に必要な化学合成法を開発した鈴木章氏と 根岸英一氏が同賞を共同受賞した。そのほかに、ノーベル賞候補者に選ばれた日本人研究員も多くいる。
スタミナに隠れた憂いあり