韓国の康京和外相は、中国の山東省威海市が韓国からの入国者を対象に差別なく14日間の集中隔離を行っていることについて意見を述べ、この措置は「過度」であるとの観点を示した。韓国の外相の心情は理解できるが、我々はメディアとして、威海市のみならず中国各地が人々の安全を最優先しなければならず、韓国や日本など感染状況が深刻な国からの入国者に対して隔離を続けるべきだと主張する。「環球時報」が伝えた。
これは外交問題ではなく、まず防疫の大きな取り組みであると指摘する必要がある。隔離の方法はさまざまで、集中隔離、ホテルもしくは自宅での分散隔離であってもよい。しかしいずれも感染状況の深刻な国からの入国者を着実に隔離しなければならず、決して手心を加えてはならない。
各地政府及び末端コミュニティは監督力を発揮し、感染状況の深刻な国からのすべての入国者を現地の感染対策システム内に入れるべきだ。決して入国者をこのシステムの外を漂う特殊な集団にしてはならない。
中国の湖北省以外の地域における新規患者数は25日、5人に減少した。2日連続で1桁台となった。26の省・自治区・直轄市ではゼロだった。この成果は得難いものであり、中国人全員が犠牲を強いられた。中国経済は大きな損失を被った。この成果を確かなものとすることは中国人全員の強い願いだ。
この成果を確かなものとする重要な取り組みは、域外の感染状況の深刻な地域からの患者の輸入の防止だ。冷静に論じるならば、他国が当初、中国との人員往来を制限、さらには禁止した際には、我々も複雑な思いがした。韓日の先ほどの中国に対する態度は、中国側から好評を博した。彼らは同情し支持する発言をし、それに応じた援助の行動をし、中国人に良きイメージを残した。両国は中国からの渡航を禁じなかった。対中人員交流を制限はしたが、中国人はみなこれを理解した。
我々は今日、一部の国の感染症の発展に基づき、相応する措置を講じている。威海のような都市で韓日からの入国者に対して、差別なく14日の隔離を行っている。これは韓日社会から理解されるはずだ。中国と韓日の意思疎通及び説明が適切で、隔離された人への態度が良好でいたわりを示すことができ、また韓日の感染対策に誠意ある道義的支持と力の及ぶ限りの物的支援を行えれば、隔離などの措置が我々の国家間及び社会間の長期的な関係を損ねることはないはずだ。
この時に中国が国の扉を大きく開き、韓日からの入国者に内国民待遇以上の待遇を与えれば、彼らは中国の厳しい感染防止・抑制ネットワークを容易く突破し社会の中に入る。これはかえって韓日社会から尊重を得られない。
この突如訪れた感染症は、中日韓に確かな、大きな共同の利益があることを証明した。中日韓は手を携え共に難関を乗り切るべきだ。この手を携えるとは、感染者の相互輸出の防止を含む。我々はこれについて、一般的な国際政治を超える揺るぎなき共通認識を形成できるはずだ。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2020年2月27日