9月16日は日本の政界にとって節目となる日だ。安倍晋三内閣が午前中に総辞職し、「8年近くにわたり、本当にありがとうございました」という言葉により安倍時代の正式な閉幕が宣告された。菅義偉氏は午後、国会から日本の第99代首相に選出され、その後天皇への「内奏」があり、菅内閣が発足した。新内閣のリストの多くが予想通りで、閣僚の過半数が留任となった。メディアが「連続性を強調する内閣」と伝えた通りだ。最も注目を集めたのは、安倍氏の弟である岸信夫氏の防衛大臣就任で、想像の余地を残した。
16日付「ウォール・ストリート・ジャーナル」は「菅氏の首相当選により、安倍時代が幕を閉じた。菅氏は約8年ぶりの新首相となった。新型コロナウイルスの危機を脱しようとし、エスカレートする米中の緊張情勢において自国の保身を求め、来年の東京五輪に向け準備を進めるなか、日本は極めて稀な政治の不確実な時期に入る」と伝えた。15日付「ニューヨーク・タイムズ」は、「この時期に多くの日本人は、既存の路線を貫く後継者がこの国に必要と考えるだろう」と伝えた。ハーバード大学日米関係プログラムのデイビス所長は、「日本は頻繁に革命的な変化が生じる場所ではない。特に危機と不確実性が満ちる時期に、この穏当とされる危機管理者はメリットを持つ。菅氏の就任という情報は、この走馬灯のように首相が交代した国を安心させた」と指摘した。菅氏は、安倍氏が最も重視した目標の達成に向け取り組み続けると約束した。これは日本の「平和憲法」の改正のさらなる推進、朝鮮による日本人拉致問題の解決などと予想されている。菅氏はまた、アベノミクスを概ね維持し、金融緩和策、政府支出、農業などの産業を結びつけた構造改革を行うと表明した。
それでは、菅氏は日本にどのような変化をもたらすだろうか。15日付「日本経済新聞」によると、菅氏はこれまでの記者会見で「徹底的な行政改革の準備をする」と表明していた。菅氏の目標には、行政デジタル化を含む新型コロナ対策、厚生労働省の組織改革、中小企業及び地方銀行の再編、最低賃金の引き上げなどが含まれる。
菅氏はいつまで首相を続けるのだろうか。「ニューヨーク・タイムズ」は、「菅氏は就任後間もなく解散総選挙に踏み切る可能性がある。これに成功すれば、菅氏は権力をしっかり握れるようになる。仮に失敗すれば単なる過渡的なリーダーに留まるかもしれない。彼らは予想外の、さらに若く魅力的な顔を探し、総選挙に踏み切るだろう」と報じた。ある日本メディアは、岸信夫氏が将来的に兄の事業を継承し、首相のポストに挑むと推測した。これについて劉軍紅氏は「現時点ではそのようには見えない」と述べた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2020年9月17日