デジタル経済の変動における日本の「大国の夢」

デジタル経済の変動における日本の「大国の夢」。これは日本が取り組みに大きな力を入れても、「政治大国」という理想が実現に至らなかった根本的な弱みだ…

タグ:デジタル 理念 経済分野 

発信時間:2020-10-03 09:00:00 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

 デジタル経済が現在、世界経済に変動を起こしており、同時にデジタル経済ガバナンスをグローバルガバナンスの新たな焦点にしている。各国の昨年のデジタル産業規模の統計によると、中国と米国はすでに世界のデジタル経済の「両極」になっており、日本は「第三極」の主な構成力だ。日本は過去2年に渡り積極的な姿勢を示し、「行政のデジタル化」の実施を明確にし、さらに「デジタル経済分野の関連ルールの整備」を外交の新たな任務の一つとした。国内経済の促進という目論見のほか、日本はその中でけん引力を発揮し、自国の「政治大国」という戦略的な夢を叶えようとしている。


 (一)グローバルデジタル経済ガバナンスについて、日本は自国の国益に合致する戦略的理念を積極的に打ち出し、かつ多国間もしくは世界の外交の舞台でこの理念を広めようと取り組んでいる。安倍晋三首相(当時)は昨年の年初に日本を代表し、いわゆる「信頼ある自由なデータ流通(DFFT)」の原則を大々的に発表した。これはデータ流通の自由度・安全性・整合性を重視する。同時に日本はデータの「公開」の原則を広めようとしており、特に政府データの公開、透明化、取得可能を強調している。そのためDFFTという原則は、グローバルデジタル経済ガバナンスに参加する日本の基本理念になっている。日本の当局者はG20などの場で、この理念の内容と価値について説明・宣伝を続けている。


 (二)日本は多国間もしくは数カ国間のレベルでいわゆる「デジタル経済ガバナンス同盟」を積極的に構築し、自国の戦略設計を徐々に実際の拘束力を持つ規則・条例にしようとしている。日米欧三極貿易大臣会合は、日本が上述した戦略目標を達成するための主なルートの一つだ。これは2017年12月に始まる、日米欧が国際貿易の公平性をめぐる問題について検討し、これを話し合いで解決するため構築したメカニズムだ。第4回日米欧三極貿易大臣会合は2018年9月に、初めてデジタル貿易及び電子商取引(EC)などを検討の範囲内に収めた。これは日米欧がデジタル経済ガバナンスという新たな問題について、正式に戦略的な共通認識を求めるようになったということだ。2019年5月の第6回会合において、日米欧はより多くのWTO加盟国が加わる高水準の協定を共同制定することで合意した。日米欧のデジタル経済ガバナンスをめぐる協議のメカニズムが日増しに成熟し、改善されている。日本は、米国とEUという2大主要経済体とデジタル経済ガバナンスの協力の場を構築できること自体を、経済・外交の画期的な成果と見なしている。

 

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