ところが米国には、開放拡大を続け経済力も日増しに高まる中国を傷つける確固たる措置がなく、機を伺い徐々に力を加えるしかない。実際の行動の代わりに強硬な姿勢を示し、中国包囲の全体的な機運を高めることの方が多い。
中国は戦略的に大きな余地が残されている。米国側が徐々に力を加えても、それは中国の対応力を徐々に強めることになる。しかも近年の状況を見ると、後者のペースの方が上であり、より力強い。これは米国が不安になり気を落とす重要な原因だ。
日本と韓国にとって近年、実際の魅力が増すペースがより上なのは中国と米国のどちらだろうか。彼らと米国の関係は過去の蓄積が多いが、中国との関係に含まれる中身は絶えず拡大している。この拡大には内在的な食い違いがあるが、彼らと中国との関係は重さが増している。この関係を適切に把握することが、彼らの国運を左右するようになってきている。
米国がアジア太平洋の同盟国との関係を強化することと、これらの同盟国に望み通りの形で中国と対抗させることとは、まったく異なる問題だ。中国は一部の国と領土問題を抱えているが、これらの問題が形成する摩擦の規模は限定的だ。関連国は中国がこれらの問題を拡大するつもりがないことをよく理解しており、自ら中国を攻撃すればどれほど強い反撃を受けるかについてもよく理解している。米国のそそのかしを受け中国と戦略的に衝突しようとするのは馬鹿だけだ。
そのため米国と同盟国が何をごちゃごちゃ言おうと、中国の戦略的な善意、我々の力とボトムラインははっきりしている。米国自身も中国の核心的利益を脅かすことが意味するリスクを考慮すべきだ。日本を含む米国の同盟国が常に冷静になり、米国に頼れば安全と考え、中国問題をめぐり米国にまったく値しない誓いを立てることのないよう願う。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2021年3月17日