日本政府は16日、新型コロナウイルスの感染拡大による緊急事態宣言及びまん延防止等重点措置解除後、スポーツなどの大規模イベントの観客数を、定員の50%以内であれば1万人を上限とする方針を固めた。これは解除後1カ月程度の経過措置だ。新型コロナウイルス感染症対策分科会は政府の方針に同意した。これは7月23日に開幕する東京五輪の観客数上限の判断に影響を及ぼす。日本の共同通信が伝えた。
日本の西村康稔経済再生担当相は分科会後、東京五輪及びパラリンピックの観客数の上限について、「政府、東京都、大会組織委員会、国際オリンピック委員会(IOC)、国際パラリンピック委員会(IPC)による5者協議の場で判断する」と述べた。菅義偉首相は「その他のスポーツイベントの上限を参照するのが基本になる」と述べ、今月中の決定を検討すると表明した。
分科会の尾身茂会長は記者会見で、「観客数の上限を1万人とすることと、東京五輪及びパラリンピックの観客数の議論とをセットで考えないことを政府に確認済みだ」と説明した。
緊急事態宣言の対象地域では、定員50%以内と5000人以下のうち少ない方を人数の上限とする。重点措置地域では5000人を上限とし、声援を伴うスポーツイベントは50%以内とする。
緊急事態宣言にはすでに、解除後の1カ月程度に1万人を上限とする経過措置が含まれているが、重点措置も同等のルールを設け8月末まで適用する。これまでは解除後の上限を50%と5000人のうち多い方としており、大規模会場では1万人以上の入場を認めていた。
西村氏は分科会後に懸念を表し、「経過措置がなく、解除後に一気に観客の上限を引き上げれば感染再拡大の恐れがある」と述べ、新たな対策を講じる必要性を訴えた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2021年6月17日