台湾問題、日本は米国の中国抑制の手先になるな

台湾問題、日本は米国の中国抑制の手先になるな。中日は最近、台湾問題をめぐり外交面で頻繁に齟齬が生じている。日本政府は絶えず中国の政策のレッドラインに探りを入れており、その動向は注目に値する…

タグ:台湾 同盟 主権 政治家

発信時間:2021-07-06 17:12:29 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

 日本の中山泰秀防衛副大臣は先月28日、米保守派のハドソン研究所のリモートフォーラムに出席した際に台湾地区を「国家」と呼び、かつ一つの中国が正しいかは「分からない」とでたらめを言った。中山氏は中国の脅威を大げさに語り、日本と米国は軍事協力を強化すべきと主張した。中山氏の発言は中国外交部から厳重抗議を受けた。(筆者・袁沖中国現代国際関係研究院日本研究所)


 外交部の汪文斌報道官は、台湾地区を「国家」と呼ぶのは極めて大きな間違いであり、中日が国交樹立後に署名した4つの政治文書の精神に公然と背いていると批判した。その後、日本の岸信夫防衛大臣は、中山氏の発言は政府の見解ではなく個人的な意見だとし、日本政府の一つの中国に関する立場に変化はないと表明した。


 中山氏の今回の台湾地区に関する発言は、念入りな準備を踏まえてのものだった。中山氏は英語のみで発言し、フリップなどの道具を用意した。その発言内容の関連主張を見ると、現在の日本国内の保守派と大きな差がなく、気が向くまま口にしたわけでないことは明らかだ。中山氏の台湾関連の発言後、AP通信やブルームバーグなどの西側主流メディアが直ちにこれを報じた。そのためこれは念入りに計画された宣伝であり、中国に強硬な姿勢を示し外交の圧力をかけることが目的だったようだ。


 中日は最近、台湾問題をめぐり外交面で頻繁に齟齬が生じている。日本政府は絶えず中国の政策のレッドラインに探りを入れており、その動向は注目に値する。日本の菅義偉首相は先月9日の党首討論で、台湾と豪州やNZと同列に論じ、台湾地区を「国家」と呼んだ。岸氏は絶えず台湾問題に言及している。さらにブルームバーグなどのメディアのインタビューを受け、拡大ASEAN国防相会議に出席し、欧州議会の「安全保障・防衛小委員会」に出席した際に、「台湾海峡の平和と安定」は極めて重要であり、「日本と直接関係している」と述べた。現職の防衛大臣がこれほど頻繁に台湾問題について論じるのは異例だ。これは岸氏の政治的な立場が台湾地区に近いためだけではなく、現在の中日関係の日本の政治における反映でもある。


 バイデン政権発足後、米国はトランプ時代の同盟政策を調整し、同盟の効果の発揮を重視し、同盟国を抱き込み共に中国をけん制している。トランプ政権の「米国ファースト」政策の日本に対する圧迫が一時的に消え、日本は日米同盟強化の自信を取り戻した。米国と共に中国を抑制する積極性が高まった。麻生太郎副首相兼財務大臣は3月25日、米ソ冷戦中の最前線は欧州だったが、現在の中米の最前線はアジアと日本だと述べた。「この覚悟がなければ、政治家としての対応を間違える」安倍晋三前首相は3月27日にこれに応じ、日本は中米対立の最前線になったと述べた。日米で共に中国に対応する考えのもと、台湾問題は日米の政策の手がかりになった。3月の日米の外相・防衛相が出席した「2プラス2」において、日米は台湾海峡の平和と安定の重要性を強調した。4月の日米首脳会談後に発表された声明は、台湾海峡の平和と安定の重要性を明記し、さらに両岸問題の平和的解決の促進を掲げ、中国による台湾問題解決への干渉を試みた。日本の外務省によると、日米首脳会談の共同文書に台湾問題が明記されるのは、中日国交正常化後で初のことだ。日本は頻繁に台湾問題で事を構えているが、同盟における存在感を示し、米国を抱き込み共に中国に対応する意志を示している。


 日本の政府高官が台湾問題をめぐり政府の立場と一致しない発言を繰り返すのは、現在の中日関係の冷え込みの日本の政治における反映であり、中日関係の発展に悪影響を及ぼすことになる。現在の日本政府は中日関係改善の意欲が足りず、むしろ米国と積極的に協力し中国の発展をけん制、さらには抑制している。台湾問題は中国の内政であり、日本には介入する理由がまったくない。中国の台湾問題解決について、日本には干渉する理由がまったくなく、ましてや日本自衛隊による軍事行動については言うまでもない。


 日本は積極的に米国の中国抑制の手先になり、さらには自ら中米の対立をそそのかし、混乱から利益を手にしようとしている。これは現在の国際情勢に対する日本の政界の浅はかな理解、乏しい戦略的意識を反映している。日本の安全政策がどこに向かうか、日本がどの程度地域の不安定要素になるかについては、しっかり注目し考えるべきだ。

 

 「中国網日本語版(チャイナネット)」2021年7月6日

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