いつかまた中国旅行へ①――大同の空中寺院・懸空寺

中国網日本語版  |  2022-07-12

いつかまた中国旅行へ①――大同の空中寺院・懸空寺。

タグ:懸空寺

発信時間:2022-07-12 16:51:56 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

文=清水友香 産業翻訳者


 日本では、限定的ながらも外国人観光客の受け入れが再開されました。感染拡大の防止と社会経済活動のバランスを取りながら、今後も段階的に緩和されていきそうです。一方、動的ゼロコロナ政策(重症率と死亡率だけでなく感染率も減らす)を堅持している中国への入国は、まだまだ難しい状況が続いています。行ってみたい、見てみたいと心に留めた「行き先リスト」は長くなるばかりですが、ウィズコロナ、アフターコロナ時代の新たな旅のスタイルを待ちながら、今しばらくは過去の旅行を「回味」(回想して味わう)してみたいと思います。拙文が皆様の次回の旅の参考になりましたら幸いです。


 さて、時は一気に遡って1996年。学校の活動の一環で、私は初めて中国を訪れました。今思えば大変貴重な交流会や会社見学があったのですが、箸が転んでもおかしい年頃だった私たちは、お茶を飲めば茶っぱが口に入ると言って笑い合い、皺くちゃの紙幣で買い物するのもスリリング。コーラ飲料の発音が「クァーラッ!」と知ることのほうが、ずっと私たちの好奇心を刺激しました。


 そんな調子でプログラムの内容はほとんど覚えていませんが、今も鮮やかに記憶している景観があります。山西省大同にある空中寺院・懸空寺の姿です。断崖絶壁の岩壁に、埋め込まれたように寺院が建っているのです。見たこともない光景に驚きました。急な勾配を空中寺院まで上がってみると、岩の凹凸を利用して建物が配置してあるせいか、桟道も合わせて上がったり下がったり。岩肌に沿って高所を上下に移動していると、それが神秘的な旋律のようにも感じられました。



懸空寺の様子(写真はチャイナネットの記者・Sekiが提供


 懸空寺は、北魏の道士・寇謙之の遺訓を受けて491年に建立されたそうです。その後、明・清代に修繕され、1982年には全国重点文化財に指定されています。道教、仏教、儒教の3教が融合した珍しい寺院で、北棟の三教殿の中には、向かって右から老子、釈迦、孔子の像が安置されています。山西省大同といえば中国三大石窟・雲崗石窟が有名ですが、懸空寺は市街地から南東方向に約80キロ、車で1時間半ほどです。皆様も機会がありましたら、ぜひ足を運んでみてください。


「中国網日本語版(チャイナネット)」2022年7月12日




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