太平洋諸島フォーラム(PIF)外相会合が日本の福島原発汚染水の処分問題に重大な懸念を表明したことについて、外交部(外務省)の汪文斌報道官は14日の定例記者会見で、「この問題が世界の海洋環境と関係国の公衆の健康に関わるものであり、日本だけの問題ではないことを改めてはっきりと示すものだ。中国は日本側に対して、原発汚染水海洋放出計画の強行を停止するよう改めて促す」とした。
【記者】PIF外相会合は発表した文書の中で、日本による原発汚染水の海洋放出に言及した。外相らは、日本による原発汚染水の海洋放出が世代を超えた影響をもたらしかねず、これに太平洋島嶼国の人々が重大な懸念を抱いていることを重ねて表明した。また、「日本側の提供したデータと情報は安全性のさらなる評価のためには不十分」というPIF独立専門家パネルの科学的助言を審議した。この事について、中国側としてコメントは。
【汪報道官】中国側は太平洋島嶼国外相らの姿勢表明に留意し、これを我が事のように感じている。これは、日本の福島原発汚染水の処分問題に対する国際社会の重大な懸念を反映しており、この問題が世界の海洋環境と関係国の公衆の健康に関わるものであり、日本だけの問題ではないことを改めてはっきりと示すものだ。
遺憾なことに、日本政府は1年以上にわたり、原発汚染水に関するデータの信頼性、浄化装置の有効性、環境への影響の不確実性など重要な問題について、科学的で信用できる説明を行わぬままであり、それどころか、海洋放出計画の審査・承認プロセスの推進を強行し、海洋放出のための工事まで始めた。各方面の懸念を顧みず、既成事実化を企てるこのようなやり方は、極めて無責任だ。
中国は日本側に対して、各方面の正当で合理的な懸念を重視し、原発汚染水海洋放出計画の強行を停止し、周辺諸国や太平洋島嶼国を含むステークホルダー及び関連国際機関と十分に協議して、原発汚染水の適切な処分方法を探るよう改めて促す。(編集NA)
「人民網日本語版」2022年7月15日