中国をターゲットにすれば自国に害が及ぶ
劉主任は、科学技術革新事業を推進するには、新たな力をつけ続ける必要があると分析する。日本社会の深刻な高齢化は科学技術革新事業の発展において圧力となっており、海外技術人材の積極的な誘致は自国の科学技術革新戦略を推進する重要な一部となっている。科学技術発展の面から見ると、外国人の研究者と留学生の入国審査の厳格化を実施すれば海外科学技術人材の誘致に悪影響が及び、海外ハイレベル人材の誘致政策と合致しない。
また、「科学技術力から見ると、1980年代~90年代まで、米日はチップ分野で激しく競争していた。米国は、急成長する日本のチップ技術を締め付ける措置を講じた。その後、日本のチップ産業は次第に競争力を失っていった。日本は対中技術封鎖では米国に追随する姿勢が示したが、出来ることは多くなく、自らやりたいことはさらに少ない」と劉主任は述べた。
中日両国は経済・貿易関係が緊密であり、日本の対中技術封鎖は自国にも他国にも害を与えるジレンマに陥る可能性がある。データによると、2021年度の中日間の貿易総額は3714億ドルと高水準を維持し、中国は15年連続で日本の最大の貿易相手国となっている。『地域的な包括的経済連携(RCEP)協定』の正式発効後、中国と日本は初めて二国間の関税減少・免除で合意し、歴史的な飛躍を遂げ、両国間の貿易は新たなチャンスの時期を迎えた。
劉主任の分析によると、中日はハイテク分野のサプライチェーン、産業チェーンが緊密につながっているため、日本が米国に盲従して中国に対して技術封鎖を実施すれば、日本企業に大きなダメージと損害が生じる可能性がある。中国をターゲットにした行動は、実際は自国に害を及ぼす。日本は自国の利益に害を出したくないため、対中技術封鎖という実際の行動で利害のバランスをとり、慎重に検討する必要がある。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2022年8月24日