14日付「読売新聞」によると、ティム・クック氏がこのほど熊本県を訪問した。新型コロナウイルス流行後のクック氏の訪日は初。アップルはクック氏の訪日と同時に、同社が過去5年間で日本のサプライチェーンに1000億ドルを超える投資を行ったと発表した。情報によると、熊本県は日本の多くの半導体及びトップ技術企業の工場の所在地で、TSMCも工場を建設中だ。クック氏の今回の訪日、アップルによる日本における投資・業績状況の「唐突な」発表を受け、アップルが将来的にそのサプライチェーンにおける日本の地位を上げるのではと憶測する声も多い。
ソニー訪問が重要日程に
ソニーの精密センサー製造工場の訪問が、今回の訪日の重要日程となった。ソニーはアップルの日本における最大のサプライヤーで、2011年よりiPhoneのイメージセンサーを供給している。
クック氏は14日に横浜を訪問し、「横浜技術センターのチームは日本各地の取引先をサポートするため、iPhone向けに新しいオプティカルコーティングを研究開発している」と投稿した。アップルは、2019年より日本のサプライヤーへの投資を3割以上増やしており、その供給網にはグローバル企業や家族企業などの1000社弱が含まれると発表した。ところが日本はアップルの世界的な供給体制において高いシェアを占めていない。
日本企業(中国)研究院の陳言執行院長は「環球時報」の取材を受けた際に、「アップルのグローバル産業チェーンの展開当初、重要部品サプライヤーの日本企業の割合は30−40%だったが、近年は11−12%まで低下している。急台頭する中国大陸と中国台湾省の企業が日本企業に代わり、アップルの主要部品サプライヤーになった。日本は過去十数年に携帯電話などの電子機器向けのハイエンド部品の製造に長けていたが、近年は現地携帯電話業界の低迷によりこれらの部品企業に衰退が見られ、かつそのペースが上がっている。実際にはアップルの供給体制に占める日本企業の割合はますます低くなっている」と述べた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2022年12月15日