米中対立を懸念する日本企業、米国追随を続けるか?

中国網日本語版  |  2023-05-01

米中対立を懸念する日本企業、米国追随を続けるか?。

タグ:米中対立 半導体 規制 輸出

発信時間:2023-05-01 09:00:00 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

 日本の首相夫人と米国のファーストレディーが先週、ホワイトハウスで桜を植樹し、「米日の長期友好」をアピールした。米中の緊張の激化に伴い、日米関係を維持することによる犠牲が、一部の日本企業の重役から懸念されている。日本自動車メーカーは、同じく先週開催された上海国際モーターショーで、世界最大の自動車市場での生存というより切実な懸念に直面した。英紙「フィナンシャル・タイムズ」が伝えた。

 日本自動車メーカーは今年、在中外国ブランドの中で売上を最も大きく落とした。電気自動車(EV)や自動運転技術で猛進する中国の競合他社に追いつけなければ、より大きなリスクに直面することになる。トヨタの新任の佐藤恒治社長は、「確かに潜在的な危機を意識している。この市場で事業展開を急ぐ努力をしなければならない」と述べた。

米中の「デカップリング」が加速すれば、これはより困難になるだろう。デカップリングの実際の問題がすでに広く注目を集めている。国家及び経済の安全の「脅威」は米日をより緊密に結びつけているかに見えるが、米国が中国と距離を保つ中、日本は米国にどの程度追随すべきかという懸念を個人的に漏らす日本の社長が増えている。

 表面的に見ると、経済の緊張はそれほど顕著ではない。ところが日本国内では、対中貿易の緊張化による巨大なリスクを相殺するために、米国が提供する経済的なメリットを疑問視する声がある。中国の行動への対抗の一環として、バイデン氏はすでに一部のインド太平洋諸国で関連する貿易措置を打ち出したが、「インド太平洋経済枠組み(IPEF)」は多くの批判を浴びている。

 日本はより多くの日本企業に影響を及ぼす半導体設備の輸出規制措置を公表しており、かつ米国もより厳しい措置を講じるようメッセージを伝えているが、現時点では日本が参加を続けるかは不明瞭だ。消息筋によると、日本の経済産業省の内部は2つの陣営に割れている。一方はこの措置による経済的な悪い結果を懸念し、もう一方は米国とさらに足並みを揃えるべくより厳しい措置を求めている。

 米国の政治的な不確実性は、日本企業の社長が日米同盟にすべてを託したがらない理由だ。日立の小島啓二社長は今年の取材で「フレンドショアリング」という概念を公然と疑問視し、「地政学的な勢力のバランスにさまざまな変化が生じる中、今日の友人が永遠の友人であると確信できようか」と問いかけた。

このような懸念が明るみに出ていないことから、その裏側で進む複雑な緊張情勢に気づきにくいこともある。しかし日本の多くの企業が、米日の力強い国家安全協力により米国に追随するという考え方は危険だ。米国が貿易戦略の欠陥を解消しなければ、これらの圧力はいずれ浮上するだろう。

「中国網日本語版(チャイナネット)」2023年5月1日

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