中国の輸出規制は、米日蘭への正確な反撃か?

中国網日本語版  |  2023-07-06

中国の輸出規制は、米日蘭への正確な反撃か?。

タグ:ガリウム ゲルマニウム 輸出 規制 ハイテク製品

発信時間:2023-07-06 15:20:44 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

 中国が近年、国の安全及び利益を守るため打ち出した関連措置の多くが、米国及び西側の過度な解釈と過剰反応を受けている。中国は今回法に基づきガリウム製品とゲルマニウム製品の輸出規制を決定したが、これも例外ではなかった。中国政府はこれが国際的な慣例で特定の国を念頭に置くものではないと表明したが、身に覚えがある国が自分に矛先を向けられていると感じ、さらには疑問視し非難する声を次々と上げている。

 彼らの非難は次の二点に集約される。まず、中国は特定の国を念頭に置いていないわけでなく、米日蘭の半導体製造装置の対中輸出規制に正確に反撃しており、輸出規制の乱用に反対する中国の一貫した立場と合わないのではないか。次に、中国のやり方は世界貿易機関(WTO)の規定に違反する可能性があり、半導体サプライチェーンの安定に不利である。ところがこの2点は成り立たない。

 米日蘭の中国への差別的な政策への正確な反撃であるかという問題については放っておこう。中国に後ろめたいことをした人間を不安にさせ、焦らせるのも悪くないだろう。ガリウムとゲルマニウムは半導体、ミサイルシステム、ソーラーバッテリーなどを生産するための重要原材料だ。中国がそれを他国に輸出しながら、他国が生産したハイテク製品の中国への輸出を禁じるならば、それは明らかに不公平な貿易だ。米国がハイエンド軍需品に使用すれば、それは中国の国家安全の脅威になりうる。中国の輸出規制は合理的かつ合法的で非難される点はない。これが米国の輸出規制乱用とはまったく別であることを強調しておく必要がある。

 中国の輸出規制は終始、公正・合理的・非差別の原則を遵守し、世界のサプライチェーンの安全と安定の維持に取り組む。今回の措置がWTOの規定に違反しているかについては技術的な問題だ。中国はWTOが公認する優等生であるが、米国はWTOのルールと原則を蹂躙しザルのようにしている。米国のゲルマニウム埋蔵量は中国よりも多いが、1984年より国防備蓄資源として保護しており、現在はほぼ掘削を行っていない。中国のガリウム及びゲルマニウムの輸出規制は遅すぎただろう。中国には自国の戦略的資源を過度に消耗し、中国に非友好的な国の需要を満たす理由はない。

 世界では現在、異常現象が生じている。米国は国際ルールの破壊をやり過ぎ、借金が増え過ぎて鈍感になったかのように常習化している。その一方で中国の正当な権利の行使は無限に誇張され、大げさに咎め立てられる。さらに忌々しいことに、盗人の米国は先頭に立ち中国を盗人呼ばわりしながら、罪悪感や羞恥心が微塵もない。国際的な道徳心の欠片もない米国は中国を道徳で縛り付けることを好むが、これはまさに荒唐無稽だ。

 中国をけん制し圧力をかけるため、米国は中国に対してかつてないほどさまざまな輸出規制を行い、しかもそれをエスカレートさせている。現時点では規制を緩め、手を引く気配はない。噂によると、バイデン政権は中国のハイテク分野を対象とする投資禁止令を検討中だ。中国が米国のように底なしになり、ルールを無視することはないが、中国の利益を損ねる国に代価を支払わせる、もしくは相応の罰を受けさせるツールは多く残されている。

 イエレン米財務長官が間もなく訪中する。中国がこのタイミングで輸出規制を発表したのは、イエレン氏に睨みをきかせるためだろうか。実を言えばこれはまったく考え過ぎだ。中国にそうする必要がなければ、米国の高官が来るからといって忖度し、予定していた措置を遅らせたり取り消すこともない。これが実情だ。中国の一挙手一投足に最も余計な心配事をする者は、中国への悪意と敵意が最も深刻な者だ。彼らの解読は必ず歪んでおり、彼らを不快にさせるのも必要である。

「中国網日本語版(チャイナネット)」2023年7月6日

Twitter Facebook を加えれば、チャイナネットと交流することができます。
中国網アプリをダウンロード

日本人フルタイムスタッフ募集     中国人編集者募集
「中国網日本語版(チャイナネット)」の記事の無断転用を禁じます。問い合わせはzy@china.org.cnまで