国有企業に勤める彼女は、月給3万元の高給取りだが、1人の子供を大学まで上げるのに100万元以上かかることを考えると、負担は深刻だ。また深セン市の男性の結婚にかかる平均費用は208万元で、中国最高基準だ。深セン市のような大都市以外で生活している、80年代生まれの人も同じだ。小・中都市の子育てにかかる費用は少ないが、所得も少なく、経済的に苦しい。
河北省承徳市在住の李頴(30)さんの年収は、3万元にも満たず、2人目の出産を検討したことがない。嫁ぎ先が昨年、土地の10万元の補償金を譲ると約束すると、彼女は2人目の出産を決意した。
1990年代の若者は経済的な原因のほか、夫婦だけの世界を楽しもうとしており、2人目の出産を避けている。また二人っ子政策は、経済的に余裕のある1960、70年代生まれの人にとっても魅力的ではない。彼らの多くが一人っ子ではなく、仮に2人目を出産したいと思っても適齢期を過ぎている。民間医療機関による高額の人工授精も、彼らにとっては重い負担だ。
中国の現在の出生率は、1.5から1.65の間となっている。
福建省統計局国勢調査センター副主任の姚美雄氏は、「出産を避ける傾向が続き、適齢期の女性の人口が減少を続ければ、人口は2025年から減少するだろう」と指摘した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2016年2月29日