新型コロナウイルス肺炎の感染拡大が続くなか、欧米諸国でもマスク不足が発生している。また消毒液、ゴーグル、消毒水などの防疫物資も購入が困難になっている。米国、ドイツ、フランスなどのスーパーも「売り切れ」の看板を立てている。落ち着いていた欧州人もこれを受け焦り出した。「環球時報」が伝えた。
ドイツ 小麦粉・パスタも売り切れに
現地時間10日現在、ドイツ国内の感染者数は1224人にのぼった。ベルリンの薬局の薬剤師は、環球時報の記者に「マスクが入荷することもあるが、1人1袋と購入制限をかけても数時間後に売り切れる」と話した。アマゾンなどのECサイトを見ると、マスクや消毒水などの商品も「在庫0」と表示される。
マスクがよく売れているにも関わらず、記者はドイツの街頭でマスクをつけている人をほとんど見なかった。人が集まるレストランや博物館などの公共の場でも、マスクをつけている人はめったにいなかった。ドイツ薬局連合会はメディアに対して、多くのマスクが海外に送られており、一部のマスクは医療従事者に特別に供給されていると発表した。記者がドイツの隣人及び知り合いに質問したところ、その半数が家にマスクが1枚もないと答えた。
マスク不足に対応するため、ドイツ政府は4日、マスク、防護服、ゴーグル、手袋などを含む各種医療用防護物資の輸出を禁止した。ドイツ税関も密輸に厳しく目を光らせている。マスクのほか、防疫関連の食品も売り切れが相次いでいる。記者がベルリンのREWE、REALなどの大型スーパーを取材したところ、普段であれば山のように積まれている小麦粉売り場も空っぽになっていた。パスタ売り場、即席食品売り場、缶詰売り場も同様の状況だった。飲用水、ティッシュ、衛生用品などの売り場も空になっていた。しかしドイツの知り合いから聞いた話によると、一部の郊外のスーパーにはまだ在庫があるという。
記者の調べによると、食糧不足はドイツ政府の呼びかけと関連している。ドイツ政府は2月末、すべての成人の10日分の食糧を備蓄するよう提案した。各家庭にはさらに救急薬品、マスク、消毒剤、救急箱、ろうそく、ガスコンロ、懐中電灯、電池などの準備を求めた。
ドイツ貿易業協会の報道官は9日、DPAに対して「過去1週間のドイツ各地のスーパーの売上が40%ほど増加している。一部の防疫関連商品が特によく売れている」と述べた。ドイツの小売商品の供給にはまだ制限がないが、感染が長引けばさらに売り切れが発生する可能性がある。
ニューヨーク州 ハンドジェルを1本も購入できず