中国では小中学校の冬休み期間に入り、小さな子供を持つ共働きの夫婦たちは誰が子供の面倒を見るかという問題に頭を悩ませている。遠い田舎に住む祖父母を呼び寄せようか。夫婦交代で年休を取ろうか。知り合いのお年よりに頼もうか。いっそ仕事をやめてしまって子供の世話に専念しようか。共働きの親たちの悩みはやまない。「新聞晨報」が伝えた。
王さんには小学1年生になる女の子がいる。1月はテストが集中しクラス参観もある。その後には1カ月近い冬休みも続く。子供が心配な王さんは仕事をしながら子供の面倒を見るのは難しいと判断し、辞職を決めた。12月に辞表を出して1月から家で子供の面倒に専念している。娘の学校が始まったらまた仕事を探すつもりだ。「思い切って仕事をやめることができたのは仕事への熱意がもともとそれほど高くないから」という王さんは、新しい仕事も6月にやめるつもり。夏休みも子供の世話をし、仕事はまた9月に探せばいいという。「月千元ちょっともらえれば契約書なんてなくてもいい」と王さん。
転職時期の調整によって、辞職から再就職までの猶予期間を冬休みに持ってきて、家で子供の世話にあたるという親もいる。1月に辞職した戴さんもその1人。「もともと仕事を替えようと思っていたので、仕事をやめたのはまるきり子供のためというわけではないんです」という戴さんは、春節(旧正月)後の転職ピーク期に予定していた辞職を前倒しして、冬休み期間を子供と共に過ごすことを選んだ。しかしこの選択も無償ではない。「年末のボーナスは捨てました」と戴さん。
仕事をやめて子供の面倒を見るという選択に、ほかの多くの親たちは「感心するが自分にはできない」という反応だ。「考えたことはありますが、そこまでの勇気がない」と張さん。「経済的にゆとりがあればそんなこともできるんでしょうが」と苦衷ものぞかせる。張さん夫妻は新しい家を購入したばかりで、共働きの2人の収入を合わせても毎月の支出にやっと足りる程度なのだ。とはいえそんな張さんも冬休みの準備はばっちり。2人の年休をこの時期にまとめて取り、夫婦交替で子供の面倒を見るという。「冬休みは短いのでなんとかなります。夏休みは祖父母の手を借りないとどうにもならない」。一難去ってまた一難。共働きの親たちの悩みはやまない。
「人民網日本語版」2008年2月2日 |