AP通信４月16日の報道を借りれば、ジャック・キャファティ氏は米国マスコミ界でも「かんしゃく持ちとして知られ」、その習性が変わることはないという。中国で彼の悪名が高いのはやはりこのせいではないか。

仕事はメッセージの紹介

キャファティ氏は1942年12月イリノイ州シカゴ生まれ。ネバダ州で過ごした後にマスコミ界に。その後、アイオワ州ローカルテレビ局でイブニングニュースを担当。77年に金融大都市ニューヨークでビジネスニュース番組に携わる。

CNNに入社後、ニューヨーク支部に所属。毎朝放送の「アメリカン・モーニング」のキャスターに。05年夏から、午後放送の「シチュエーション・ルーム」、週末の金融市場・経済関連番組を担当することになったが、後者の番組ですぐに更迭された。「シチュエーション・ルーム」は別の記者がキャスターを務め、キャファティ氏が画面に出るのは20分以下になった。時事評論に関するブログメッセージを紹介するのがメインの仕事となり、たまに一部政治問題の議論に加わることはあっても、専門の担当ではなかった。

口数の多さで一時、出演停止

４月10日の大胆な発言のほかにも、キャファティ氏は「シチュエーション・ルーム」で何度も「驚くべき言葉」を発している。たとえば、ジョン・マケイン氏もヒラリー・クリントン氏も米国に大きな変革をもたらすことはない、ブッシュ大統領が期限を限定し、盗聴法案の議会での論議に合わせてオサマ・ビンラビンの映像を公開することに疑問を呈する、といった姿勢を示したことが米国内で様々な議論を呼んだ。

自らの口の禍に対し、キャファティ氏は、わずか一つの出来事であれ、きっと煩わしさを感じているのではないか。06年11月の米国の中間選挙期間中、ラムズフェルド前米国防長官を「戦犯」と呼んだことから、CNN会長、「シチュエーション・ルーム」責任者らが彼に“砲火”を浴びせ、すぐさま番組から降格させられてしまった。このため、CNNのペンタゴン担当記者も連座。最後には、キャファティ氏も番組の中で“オーバーライン”したことを認めざるを得なくなった。

ひき逃げ・離婚、アル中

キャファティ氏は口数が多いのみならず、その行為も愚鈍だった。03年５月14日、ニューヨーク９番街で車を運転中に自転車とぶつかり、そのまま逃走。被害者は軽症を負った。警察によれば、逃げる途中に２度、赤信号を無視し、警官や数人の歩行者に追跡されようやく停車。ひき逃げなど３件の罪に問われて罰金250ドル、70時間の社会奉仕を科せられたという。

風刺的に言えば、昨年９月にキャファティ氏が、「醜くなりつつある：米国を傷つける詐欺者、愚か者、偽善者、失敗者」と題した書物を出版したことだ。出版社によれば、「高水準の知恵を活用することで、われわれが現在直面している最も深刻な問題を解決する」のが主旨。この中でキャファティ氏自身の成長の履歴が紹介されている。「彼を取り巻く出来事を理解してもらう」ためとしている。

キャファティ氏は週刊誌「タイムズ」の取材に対し「両親はともにアル中だった。自分もそれを“継承”しているのかもしれない。十幾つかで父とバーに出入りするようになった。父は８回も結婚している」と。キャファティ氏自身もアル中が原因で１回目の結婚に失敗。再婚も危機に……。

関係ニュース：CNNのキャファティ氏は一体、どう罵ったのか

４月10日のCNNの「シチュエーション・ルーム」で、ジャック・キャファティ氏はどう罵ったのか。彼が用いた３つの英単語の“醜悪さ”はどこにあるのか。

キャファティ氏の侮辱的な発言の内容はこうだ。「中国が同じであるかどうかは分からないが、我々の中国との関係は確かに異なる…」　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　全文へ

「チャイナネット」2008年4月24日