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貧乏暇なし、中国のワーキングプア
発信時間: 2008-07-23 | チャイナネット

 

「一生懸命働いているのに、収穫がほとんどない。収穫といえば『他人は自分より収穫が多い』という相対的略奪感だけ」とこぼすのは証券会社で資産管理アドバイザーをする張さん。張さんは毎日、朝から晩まで銀行?会社?顧客の間を駆け回り、毎月圧し掛かる業績のプレッシャーに耐えながら、残業が当たり前の仕事をしている。

張さんのような「貧乏暇なし族」は現在、社会において一定の数にのぼり、万年忙しい状態に陥っている。この「貧乏暇なし族」は英語の「working poor(ワーキングプア)」から来ており、本来は給料が安く、一日中仕事に励んでいるのに、貧困から抜け出せない人を指した。その後、ワーキングプアの数が次第に増えるに従い、1週間の仕事時間が平均の3分の2以下で、収入が全体平均の60%以下のサラリーマンも指すようになった。

さらに、ワーキングプアは現在、一般のサラリーマンだけに限らず、収入がわりといいとされるホワイトカラーまでもその仲間入りを始めている。彼(彼女)らは現状に不満なため、必死で働き、さらに高い見返り望んでいるのだ。北京のあるホワイトカラーによると、月収は8000元以上あるが、彼女と同じプログラマー仲間はみなこのくらいの収入が当たり前。周りと比べても、自己価値を評価しても、自分が歴としたワーキングプアだと思っているという。「中国産経新聞」が伝えた。

大卒者が大勢社会に出ているが、さまざまな仕事で重視されるのはやはり経験だ。経験のない「80年代生まれ」が現在、ワーキングプアの主力になりつつある。中央民族大学を卒業したばかりの劉帥さんは「今は仕事がなかなか見つからないし、自分の希望通りの仕事なんてめったにない。だから、4年間専門に学んできたことを諦めて、投資会社に入社し、休む間もなく働いています」と語る。

「貧乏暇なし、暇なし貧乏だから、知識を『充電』したいと思って、『充電』して戻ってきても、目の前は相変わらず仕事の山。それに給料もスズメの涙。仕事の足しにしようと手に入れた資格も仕舞いには焼け石に水」とワーキングプアの劉さんは自分の生活を振り返る。

「忙しさ」にも代償がある。世界保健機関(WHO)によると、「忙しさ」は心理的疲労や不眠、偏頭痛、高血圧、胃潰瘍、記憶力の低下をもたらすほか、集中力が散漫になったり、仕事の効率が悪くなったりするという。ワーキングプアは社会においてもすでに少数派ではなく、消費者物価指数(CPI)が上昇し、プレッシャー指数が急激に高まり、感情が喪失したこの時代に仕事が生活に取って代わったことが、高度経済成長を続ける中国が支払った別の意味での代償だといえる。

「人民網日本語版」2008年7月23日

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