また、ネットで行なわれた投票によると、「バービーの閉店は、市場でのポジションを定めることができなかったことに原因がある」とした人は67%だった。そして、33%の人が、「店舗のテナント料などのコストが高いため」だと感じている。「バービーの商品価格が高すぎる」と感じた人はほとんどいなかった。あるネットユーザーは「バービーはそんなに高くない。営業や販売の促進の仕方が悪かったのではないだろうか。宣伝もあまりしていなかったため、人々の認識が薄かった。『女の子には誰にでもバービーを手にする価値がある』のような広告を打てば、3歳から30歳までの幅広い女性層を取り込めるだろうに」との意見を述べた。
現地に合わせた営業ができなかった:専門家の意見
バービーの主な収入源は、実はおもちゃやバービー本体ではなく、アルマーニーやプラダのデザイナーがバービーのためにデザインした数億着にも上る衣装やアクセサリーの数々なのだ。1着の服がバービー本体を超えることがほとんどだ。しかし、中国では、この服を着せ替えるような「バービー文化」が広まらなかった。また、国外にはバービーでと一緒に育った「ママ世代のファン」が多いが、中国での状況は違う。
「アップルなどの最先端テクノロジーを活かした製品とは違い、バービーは中国に上陸したばかりの『ベスト・バイ』や『ザ・ホーム・デボ』などの企業と共通する点がある。それは、現地に合わせた営業・販売方法を確立できていないことだ。バービーは小売業であり、販売範囲も限られている。現地の人々の好みに合わせたやり方がポイントになる」と中国小売研究センターの李飛副主任は指摘する。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2011年3月10日